業績(文章系)− インデックス

単著
共著
辞書項目等
訳書
論文紀要・学会誌一般誌・同人誌学位論文
研究ノート・提言等
演奏会プログラム解説
その他の文章イベント評・書評報告・資料エッセイ

単著

『童謡の百年』表紙
2018.2. 『童謡の百年: なぜ「心のふるさと」になったのか』(筑摩選書)、筑摩書房。
 ■第49回「日本童謡賞特別賞」(日本童謡協会)受賞■

『同人音楽とその周辺』表紙
2012.2. 『同人音楽とその周辺 : 新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』、青弓社。

『ネットワーク・ミュージッキング』表紙
2009.8. 『ネットワーク・ミュージッキング : 「参照の時代」の音楽文化』(双書「音楽文化の現在」第3巻)、勁草書房。
 ■ 第25回「テレコム社会科学賞奨励賞」(電気通信普及財団)受賞 ■

共著


2022.10. 井川充雄・木村忠正(編著)『入門メディア社会学』、ミネルヴァ書房。(担当箇所=第10章「メディアの発達と変化する音楽実践」、160-177頁)


2021.12. 野澤 豊一・川瀬慈(編著)『音楽の未明からの思考 : ミュージッキングを超えて』、アルテスパブリッシング。(担当箇所=第13章「ミュージッキングはゴーストライトの(悪)夢を見るか? : 佐村河内ゴーストライター事件が示唆するもの」、230-246頁)


2016.6. 岡本健・遠藤英樹 (編著)『メディア・コンテンツ論』、ナカニシヤ出版。(担当箇所=第4章「コンテンツ論の新たな展開:「コンテンツ=中身」論の限界と間コンテンツ性」、49-63頁)

辞書項目等


2020.12. 美学会(編)『美学の事典』、丸善出版。(担当箇所=「同人文化 : 表現する人々の可能性と課題」、572-573頁)


2019.11. 齊藤忠彦・菅裕(編著)『新版 中学校・高等学校教員養成課程 音楽科教育法』、教育芸術社。(担当箇所=「ポピュラー音楽の扱い」、180-181頁)


2015.5. 西垣通・伊藤守(編著)『よくわかる社会情報学』、ミネルヴァ書房。(担当箇所=「ピア・プロダクション」、126-127頁)

訳書


2011.9. パーンカット、リチャード・マクファーソン、ゲーリー(編)『演奏を支える心と科学』、安達真由美・小川容子(監修)、誠信書房。(底本:Parncutt, Richard & McPherson, Gary E. (ed.) 2002 The science & psychology of music performance : creative strategies for teaching and learning, New York: Oxford University Press. )[共訳] ※ 第2章「環境からの影響」の訳を、井手口彰典・貞方マキ子が担当。

論文


末尾に★印が付いたものは「査読/審査あり」です。
[100]→『童謡の百年』に収載。
[DO]→『同人音楽とその周辺』に収載。
[NM]→『ネットワーク・ミュージッキング』に収載。

紀要・学会誌

2023.3. 「音楽サブスクリプションが社会にあたえる影響とその可能性について : 〈既知〉・〈未知〉から見た現代的音楽文化の様相」、立教大学社会学部『応用社会学研究』65号、1-15頁。
日常的な音楽聴取のための手段の一つとして、定額制音楽配信サービス(いわゆる音楽サブスク)の普及が進んでいるが、社会学的・文化論的な立場から音楽サブスクを考察する研究は決して盛んとは言い難い。そこで本稿では、音楽サブスクが持つ本質的な性格を〈未知〉〈既知〉という対概念を用いて明らかにした。音楽サブスクでは、ユーザーにとって既知の曲が検索によって容易にその有無を確認しうる一方、サービスの大部分を占める未知の曲は、その総体を容易につかむことができない。音楽サブスクに対するユーザーの不満や、また同サービスの将来的な発展可能性は、いずれもこの〈未知〉〈既知〉の観点から説明付けることが可能だと考えられる。

2022.3. 「童謡はなぜ〈怖い〉のか : 言説の背景とその機能について」、立教大学大衆文化研究センター『大衆文化』26号、32-50頁。
昨今、童謡は「日本人の心のふるさと」として好意的に受容される一方、何らかの謎や秘密を隠し持った、怖かったり悲しかったり残酷だったりする歌としても盛んに語られている。本稿では、具体的な〈怖い童謡〉言説を複数確認した上で、童謡にそうした言説が付与されるようになった背景とその機能について考察した。第一に、童謡はそれが「都市伝説」として語られる上で都合の良いいくつかの特徴(高い知名度、純朴なイメージ、シンプルな歌詞、出自の古さ)を有しており、そのため他の音楽カテゴリよりも〈怖い〉話と結びつきやすいのだと考えられる。また第二に、そうした〈怖い〉語りは、大人・子供の双方が童謡を自分たちのものとして引き受ける上で重要な役割を果たしていると考えられる。

2022.3. 「年齢層から見た国内のクラシックコンサート・ゴアーの変化 : 「社会生活基本調査」からの知見を中心に」、立教大学社会学部『応用社会学研究』64号、11-28頁。
本稿では、近年「高齢化」や「若者離れ」が叫ばれているクラシック音楽のコンサート・ゴーアーについて、国内における実情を経年的に調査した。まず、今日の一般的イメージとは異なり1960〜70年頃までのクラシックコンサートは専ら若者らによって担われる文化であった。だが1980年代に入った頃から徐々に聴衆に占める中高年層の比率が高まり、若年層と拮抗するようになっていった。その後、1990年代から現在にかけてクラシックコンサートにおける聴衆の平均年齢は上昇を続けており、いわゆる「高齢化」が進行している。だが総数で見た場合、コンサート・ゴアーの数は決して減少しているわけではなく、むしろ緩やかな増加傾向にある。また若年層についても、絶対数ではなく当該世代における比率で見た場合、いわゆるクラシックコンサート離れは確認できない。

2021.3. 「アナログレコードの〈復活〉はどう語られてきたか : 1988年から現在まで」、立教大学社会学部『応用社会学研究』63号、1-16頁。
2010年代の半ば頃から目に付くようになったアナログレコードの「復活」言説だが、実は類似の語りはCDの覇権が確立された1988年以降、現在まで定期的に繰り返されてきたものである。本稿ではそれらの言説を、特に新聞記事の分析を通じて質的に整理し、大まかにT〜Wの各期に分割した。すなわち、過去の名盤の復刻を中心とした第T期(1988年〜)、若者のDJブームに牽引された第U期(90年代半ば〜)、団塊世代を当て込みつつもさほど振るわなかった第V期(00年代半ば〜)、そして世界的な潮流と連動しつつフィジカルメディアとしての特徴を強調する第W期(10年代前半〜現在)である。

2017.3. 「コントローラブル・アイドル : 初音ミクにとっての2010年代」、『コンテンツ文化史研究』10・11合併号、5-20頁。★
従来のアイドルは「自由に操りたいのに操れない」存在であったが、00年代に登場した「Vocaloid」と「MikuMikuDance」という二つの技術は、それまで困難であったアイドル(初音ミク)のコントロールを万人に開放した。その意味で初音ミクは、史上最も自由度の高い「コントローラブル・アイドル」である。しかし、コントロール可能になった「アイドル(偶像)」はその瞬間に「フィギュア(人形)」へと転じる。事実、00年代には初音ミクを用いた「人形遊び」がインターネット上で多数確認された。ところが2010年代に入ると、せっかく手に入れたコントロール権を敢えて放棄することで初音ミクを「再アイドル化」するような動きが見られるようになった。現在も彼女は、偶像と人形との間をあやふやに漂い続けている。

2017.3. 「具象化される童謡・唱歌の世界 : シミュラークルとしての「日本人の心のふるさと」」、鹿児島国際大学『地域総合研究』44巻2号、25-36頁。[100]
童謡・唱歌を「日本人の心のふるさと」と位置づける言説は、しばしば、その歌詞世界(=心のふるさと)を現実の土地や人物に結びつけることで「具象化」しようとする。そうした試みには明確な根拠が伴わない場合もあるようだが、それにもかかわらず具象化が積極的に進められるのは、放っておけば失われてしまいそうな「心のふるさと」の存在を確かなものとして実感し祝福するためであると考えられる。だが具象化された「心のふるさと」は我々一人ひとりの現実的な故郷とは一致せず、故にそれは「ふるさとのシミュラークル」とでも呼ぶべき性格のものである。

2017.3. 「日本童謡協会と3つの機関誌 : 『日本童謡』『詩と童謡』『どうよう』の比較分析」、立教大学社会学部『応用社会学研究』59号、39-54頁。
本論文は日本童謡協会がかつて編集刊行していた三つの機関誌、すなわち『日本童謡』(1970〜73年)、『詩と童謡』(73〜74年)、および『どうよう』(85〜93年)を分析対象とし、紙面に現れた関係者らの理念やスタンスを読み解くことを通じて、当時の童謡界の流れを捉えようとするものである。『日本童謡』と『詩と童謡』は専門誌としての色合いが強く、議論や批評を通じた「新しい」童謡を創出を重視していた。しかし『どうよう』はアマチュアも交えた「みんな」による童謡創作を尊重しており、またそのぶん批評性は後退している。さらに前二誌に比べ過去の童謡を懐古的に取り上げる傾向にもあった。各誌のそうした性格の違いは、童謡を取り巻く時代背景とも深く関係していたと考えられる。

2016.12. 「『二十四の瞳』における唱歌・童謡の機能 : 原作小説と2つの映画版の比較を通じて」、『阪大音楽学報』14号、73-90頁。★ [100]
壺井栄が1952年に発表した小説『二十四の瞳』には多くの童謡・唱歌が登場することが知られている。またこの作品は1954年と1987年にそれぞれ映画化されており、それらのなかでも童謡・唱歌は重要な役割を担っている。だがこれら三作品(原作小説・1954年版・1987年版)の間には、唱歌・童謡が担う機能について重要な相違がある。そこで本稿では、特に「唱歌-対-童謡」という対立構造の有無や、また現実の過去/虚構の過去の違いに注目しつつ、唱歌・童謡が各作品のなかで担っている働きを分析した。

2016.3. 「日本の児童童謡歌手の特徴と戦後におけるその変質」、立教大学社会学部『応用社会学研究』58号、37-52頁。[100]
わが国の童謡文化研究を巡っては、作者や作品について多くの文献が蓄積されている反面、歌い手に注目した研究はいまだ少なく、特に戦後の児童童謡歌手については概略的な説明が繰り返されるに留まっている。そこで本稿では、大正中期から概ね1970年頃までの童謡実践について「どのような歌い手が・誰によって・どのような文脈で」受容されてきたのかを再整理した。また1960年代に児童童謡歌手が人々の意識から消えていった理由についても、当時の童謡をめぐる文化的・社会的背景を踏まえつつ独自の立場から考察した。

2015.11. 「大正期から現在までの童謡をめぐる社会的イメージの変遷」、『ソシオロジ』184号、3-20頁。★ [100]
今日「童謡」という言葉が指す範囲は曖昧であり、たとえば学校唱歌やアニメソング、近年の子供向けヒット曲を童謡と呼ぶのか否かは文脈によって異なる。そうした概念の揺れは、この言葉が持つ歴史性と深く関係していると考えられる。そこで本稿では、大正期から現代までの期間を対象とし、誕生当初はモダンかつエキゾチックなものであった童謡が昭和に入るとレコードとラジオの普及によって普通のものになり、さらに1960年代末頃からは徐々に懐かしさの対象へと変わっていった経緯を追跡的に明らかにした。

2013.3. "The Possibility of Dojin Music: An Investigation of Music Activities Derived from Japanese Otaku Culture", in Quarterly Journal of Welfare Society (The International University of Kagoshima), [=鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』], 32(4): 88-99.
「同人音楽」と呼ばれる実践が拡大を続けている。同人とは本来「趣味を同じくする仲間」を意味する言葉であったが、今日ではいわゆる「オタク系文化」と密接に関連した語として理解されている。しかしオタク(やその文化)が現代日本の象徴として活発に研究されている一方、同人活動については未だ手つかずの課題が多く残されているようだ。そこで本論文では、同人活動の一環である同人音楽について、その具体的な活動内容を記述し、また当該実践を支える4つの環境要因の抽出を試みた。さらに同人音楽の本質を「妨げられない」という点に求め、その可能性を考究した。

【付記】
本論文はThe 3rd Inter-Asia Popular Music Studies Conference(於:国立台湾師範大学、2012年7月)に提出した発表予稿(Full Paper)に基づくものである。また、その論旨は拙著『同人音楽とその周辺』(青弓社2012)と共有されている。

2011.7. 「純愛者であることの困難 : 日本におけるアマチュア音楽の背景と課題」、『阪大音楽学報』9号、81-97頁。★ [DO]
本稿では、とりわけ日本国内におけるアマチュア音楽実践を対象に、「純愛者」とでも形容すべき今日的なアマチュア音楽家のイメージが、どのような歴史的推移のなかで見出され要求されるようになったのかを確認した。加えて、そうした純愛的姿勢を無条件に称揚し要求する今日の風潮が孕みかねない問題点についても、それが実践者らにある種の「息苦しさ」をもたらしかねないこと、また能動的な表現活動へのアクセスを妨げる恐れがあること、などの点に沿って検討を行った。

2010.10. 「現代的想像力と「声のキャラ」 : 初音ミクについて」、鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』29巻2号、17-32頁。[DO]
2007年8月末に発売されたDTM用ソフトウェア音源『初音ミク』は、『ニコニコ動画』や『YouTube』等を主な舞台として顕著な流行を見せた。既に学術的な考察の対象ともなっている初音ミクだが、音楽聴取を巡る社会的な枠組みのなかでの位置付けや、またその登場が楽曲の制作・聴取に与えた影響については、さらに具体的な考察が必要であると思われる。そこで本稿では、既存の「キャラ」論や「作者」論を下敷きとしつつ、初音ミクを「声」のレベルで「キャラ」化が生じた最初期の例として説明した上で、従来の楽曲制作者(DTMユーザー)と初音ミクとの関係を論じた。

2010.3. 「音楽科教員に求められるIT時代のオーディオリテラシーについて(2) : 鹿児島県における質問紙調査とその分析」、鹿児島国際大学『情報処理センター研究年報』15号、17-30頁。
今日、音楽科教育の情報化は国や社会の求めるニーズを十分に満たしているとは言い難い。教員によって習得されるべきオーディオリテラシーについても、その具体的内容や学習方法が再検討されるべきだろう。本論文は同タイトルの先行論考(井手口2009)を引き継ぎ、鹿児島県下の中学校・高等学校に勤める音楽科教員に対してアンケート調査を実施、現時点における音楽科教員のオーディオリテラシーを実証的に把握・分析することで、オーディオリテラシー再検討のための参照点を用意した。

2009.9. 「萌える地域振興の行方 : 「萌えおこし」の可能性とその課題について」、鹿児島国際大学『地域総合研究』 37巻1号、57-69頁。
浜銀総合研究所によって2003年現在888億円と試算された「萌え」市場は、従来ポップカルチャーとは無縁だった様々な領域からも広く注目を集めるようになっている。地域振興も例外ではなく、「萌え」を利用する地域振興策は俗に「萌えおこし」と呼ばれている。だが「萌えおこし」は、個別の実践事例として取り上げられることこそあれ、未だ体系的に論じられる機会に恵まれていない。そこで本論文では、「萌えおこし」を巡って実践主体が取り得る戦略モデルを既存の事例も参照しつつ整理し、その可能性と問題点について検討を加えた。

2009.7. 「「組曲『ニコニコ動画』 台湾返礼」の成立プロセスとその意義 : CGMにおけるコンテンツ生成の一事例として」、『阪大音楽学報』7号、49-63頁。★ [DO]
2007年11月14日、〈ニコニコ動画〉に「日本人が台湾人にお返しの組曲作ってみた」と題された動画が投稿された 。数十人もの人間が完全ボランティアで制作に関与し、しかも3ヶ月の制作期間に各メンバーが一度も直接対面することなく作品を完成させたこの動画は、その規模において、〈ニコニコ動画〉内でもおそらく過去に例がない 。CGM環境下におけるコンテンツ生成の最先鋭の取り組みとして、この動画に注目することには大きな意義がある。そこで本論文では、プロジェクトの足取りを関連BBSのログ解析および関与者の一部に対する聞き取りを通じて記録化し、またその登場が示唆する社会学的意味や問題点などをいくつかの観点から整理した。

2009.3. 「生演奏化する音系同人文化を巡って : アニメ・ゲームを媒介とするコミュニティとその表現活動」、日本学術振興会人文・社会科学振興プロジェクト研究事業(研究領域V-3文学・芸術の社会的媒介機能)『「芸術とコミュニケーションに関する実践的研究」研究報告書』、310-316頁。[DO]
音系同人文化における表現活動はこれまで、録音メディアを介して流通するスタイルが中心であった。しかし、とりわけ2005年頃から、そうした同人音楽を様々な音楽ジャンルにおける生演奏(ライブパフォーマンス)としてステージで取り上げようとする動きが顕著に観察されるようになってきた。なぜ今になって生演奏なのか。また社会のなかに徐々に進出しつつあるそのような実践は、この国のアマチュア生演奏文化が有するどのような現代的特徴を反映し、そこにどのような影響を及ぼそうとしているのか。本論文ではこの二点を議論の端緒とし、音系同人文化の「今」を探った。

2009.3. 「音楽科教員に求められるIT時代のオーディオリテラシーについて : 階層モデルに基づく知識・スキルの整理」、鹿児島国際大学『情報処理センター研究年報』14号、15-28頁。
今日の音楽教育学は、IT時代を牽引する人材の育成に際し未だ十分な貢献を果たせていない。そこで本論文では、IT時代の音楽指導者に必要となる知識・スキルを、OSI参照モデルを援用しつつ整理した。その結果が示唆するのは、従来の音楽科教員を対象としたメディアリテラシーが特定アプリケーションに依拠した極めて高度な内容を扱うものである反面、そうした活動の土台となるべき基礎的知識・スキルがこれまで等閑視されてきたのではないか、という問題点である。

2008.6. 「ニコニコ動画における音楽の流行現象について : CGM環境とコミュニケーションの力学」、鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』27巻1号、1-16頁。[NM]
07年に本格始動して以来、「ニコニコ動画」は既にいくつもの流行楽曲を排出している。しかし、それらの楽曲はテレビやラジオといった既存のメディアを通じて耳にする機会がまずなく、その流行は基本的にインターネット空間に限定されている。そこで本論文では、まずいくつかの楽曲を事例に取り上げて流行までの経緯を個別に確認し、その上で、近年急激に一般化が進行しつつあるCGM型のオンラインコミュニティを舞台とした音楽の流行現象について、その特徴を分析した。

2008.3. 「デジタルコピーは終焉に向かうか : 「モノとしての音楽」とその限界について」、鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』26巻4号、17-30頁。[NM]
デジタルコピーが問題視される主要な理由は、それによって「モノ」の複数化が極めて容易になり、結果として希少性に依拠した商品の価値付けのメカニズムを機能不全に陥らせてしまうからである。だが今日、より多くのユーザーらの欲望は、モノではなく形のない情報それ自体に向くようになっているのではないか。欲望の焦点が情報である以上、その情報を「モノ」に強制的に縛り付けようとしていたのでは自ずと限界が出てくる。本稿ではこうした点を踏まえ、モノの希少性に依らない音楽文化の可能性を指摘した。

2007.8. 「聖典としてのJ-POPと音楽科教育」(特集「J-POPが学校音楽に与える影響」)、日本音楽教育学会『音楽教育実践ジャーナル』5巻1号、103-115頁。★
音楽科教育の現場で扱われるポピュラー音楽と、児童・生徒らが熱中するJ-POPとの間には、依然として相当のギャップがある。本論文では、その要因の一端をJ-POPが有する音楽「外」的な特徴に注目しつつ、我々が音楽を「どのようなものとして捉えているのか」という観念のあり方に求めた。まず、レコード上に固定されたJ-POPのサウンドが、多くの児童・生徒らにとって唯一的・絶対的な「聖典」として機能している事実を指摘し、その上で、音楽科教育でJ-POPを扱う際にどのような戦略が可能なのかを考察した。

2007.3. 「音楽聴取における「いま・ここ」性 : 音楽配信サービスの可能態について」、関西学院大学21世紀COEプログラム『先端社会研究』6号、251-272頁。★ [NM]
音楽配信は、サービスを利用することで好きな音楽を「いま・ここ」聴くことができると謳うが、その即時性は、これまで聴取プロセスからは独立的に存在していた「モノの購入」や、それに伴う「所有」の段階を端折ることによって達成される。瞬間的な「聴きたい」欲望をその都度リアルタイムに昇華することが、音楽配信の目指す最終目標なのだ。本論文ではこうした点を踏まえ、音楽配信によって提供されるのが、これまであらゆる個人によって所有されてきた音楽ソースを遙かに凌ぐ圧倒的な「参照による聴取の可能性」であることを指摘した。

2006.10. 「音楽聴取における利用可能性の〈リスト〉 : WinMXからWinnyへ」、『ソシオロジ』157号、39-55頁。★ [NM]
WinMXとWinnyは多くの文献の中で一括りにして論じられているが、実際には全く異質な利用哲学をユーザーに要求する。WinMXにおけるリストは、目的となるファイルを「誰が持っているのか」という情報を示すがWinnyにおけるリストは、そのファイルを誰が持っているのかを不問にしたまま、その「利用可能性availability」だけを示すのだ。本論文では「利用可能性のリスト」に注目し、それが「音楽の所有」という今日あまりにも当然のことのように考えられている概念を根本から突き崩してしまう契機を孕んでいることを指摘した。

2006.10. 「欲望するコミュニティ : 萌えソング試論」、比較日本文化研究会『比較日本文化研究』10号、113-33頁。★
本論文では、「萌えソング」と呼ばれる一群の楽曲を対象とし、日本のサブカルチャーの特質に音楽という側面からアプローチを試みた。通常、音楽コミュニティはタレントやその音楽を救心点として、それを愛好する人々が凝集することで形成される。ところが「萌えソング」は、予め存在するコミュニティの内発的な欲望に応じるかたちで、音楽のほうが後から生み出される。コミュニティの欲望こそが、そこで扱われる音楽のオリジナリティを規定しているのである。

2006.7. 「所有の魔術、あるいは音楽の象徴的支配について : 女神はなぜ少年に恋をしたのか」、『阪大音楽学報』4号、33-50頁。★ [NM]
我々は歴史の中で、形のないものや霊的・超越的なものを、その似姿を介して象徴的に所有し支配しようと試みてきた。音楽についても、我々はモノの所有を通じて、オトを間接的に所有「しているかのように」振る舞う。著作権という法体系はオトとモノとを分離して捉えるよう我々に要求するが、それはあくまで我々が制度として作り上げた一種の概念装置に過ぎない。本論文では音楽史を振り返ることで、「モノ」が「オト」の支配にどう関わってきたのかを明らかにした。

2005.11. 「参照の時代 : デジタルオーディオプレイヤーにみる音楽聴取の未来」、意匠学会『デザイン理論』47号、19-32頁。★ [NM]
近年流行のデジタルオーディオプレイヤーを、我々は旧来的な携帯型オーディオ機器の延長線上に捉える傾向にある。しかし両者の間には重大な相違が潜んでいるのではないか。そこで本論文ではまず、ウォークマンの本質を〈持ち出すもの〉として説明付け、それとの対比において、デジタルオーディオプレイヤーが〈参照するもの〉としても機能しうることを明らかにした。さらに、〈参照する〉ものとしてのデジタルオーディオプレイヤーがユーザーのどのような欲望を昇華させうるのかを検討し、その「新しさ」を考察した。

2005.9. 「「レコード鑑賞」再考 : テクノロジー進展に伴う新たな鑑賞モデルの提唱」、『2005年全日本電子楽器教育研究会論文集』、31-43頁。★
鑑賞教育におけるレコードの利用は、これまで「生演奏の代用」として理解されてきた。だが今日、現代的テクノロジーの進展はそのような単純なレコード理解を許さない状況を引き起こしている。現代的な鑑賞においては、これまで録音の背後にある筈だと信じられてきた「いつか・どこか」の音楽、即ち深層の存在が保証されていない。本論文では、今日的なテクノロジーに準拠した新たな鑑賞行為のモデルを措定することで、レコード鑑賞の意味的変化を明らかにし、そこから導かれる鑑賞教育の諸問題を明らかにすることを試みた。

2005.4. 「現代的メディアがもたらす「送り手」と「受け手」の関係変化 : 音系を事例に」、『阪大音楽学報』3号、39-55頁。★ [DO]
情報メディアの発展は、それによって媒介される送り手/受け手の二者間に前例のない関係変化を引き起こしている。本論文では「音系」と呼ばれる音楽実践者らを事例に採りつつ、彼らの活動においては「送り手」「受け手」という旧来的な前提が解体し両者が融合に向かいつつあることを指摘、またその変化を(1)音楽を発信する行為主体の極私化、(2)発信される音楽内容の極私化、そして(3) 音楽性・演奏技術など音楽の巧拙を評価するための弁別基準の無意味化、という3つの観点から考察した。

【訂正情報】
資料Tに添えられたキャプションについて、「M3カタログを元に筆者が作成」となっておりますが、正しくは「M3カタログおよびウェブページを元に」です。
また、参加サークル数にも若干の誤りがありました。2000年については誤)101→正)99、2001年については誤)108→正)112、2003年については誤)209→正)208です(これらはグラフ化されており、実際には具体的な数値が挙げられているわけではありません)。
お詫びして訂正します。なお井手口2009では、これらの数値は修正されております。

2004.12. 「「非−芸人」としてのストリートミュージシャン : 「他者」の機能を中心に」、日本ポピュラー音楽学会『ポピュラー音楽研究』8号、3-16頁。★
今日のストリートミュージシャンには、かつてなら当然であった「芸を演じる」という感覚を持ち合わせない者たちが散見される。彼らは、技術的な卓越の有無について他者から評価されることを望まないが、それにもかかわらず、他者に見られることを望んでいるようだ。本論文は、「他者」との関係性を軸に彼らを旧来的なミュージシャンからは区分して捉える重要性を提言し、またそのような異質なミュージシャンたちの活動が生み出される機制を考察した。

2003.8. 「MIDI音楽の先行文献レビューとその仮想性についての考察」、『2003年全日本電子楽器教育研究会論文集』、49-61頁。★
MIDIによって制御される電子音楽、いわゆるMIDI音楽に対して、これまでの先行研究がどのような評価を下してきたのかを調査・ピックアップし、5つのメリット、1つのデメリットとして分類整理した。また、そうした価値判断を生み出す背景としてのMIDIの基本的特性を、「演奏する身体性の希薄化」および「数的情報による音楽構造」としてまとめた。さらに、MIDI音楽の特異性をその仮想性に求め、「仮想の音楽」としてのMIDI音楽の立場を明らかにした。

2002.3. 「協奏曲選曲に見る学生オーケストラの変化」、広島大学大学院教育学研究科『音楽文化教育学研究紀要』14号、139-54頁。
卒業論文のリライト。関西圏で活動する学生オーケストラの演奏曲目を、定期演奏会を中心に戦後から現在に至るまで調査・集計し、協奏曲の演奏頻度が著しく減少していることを数値的に明らかにした。その上で、協奏曲減少の理由を、かつてオーケストラに参加していた人々への聞き取り調査なども交えつつ、学生オーケストラを取り巻く社会的環境の変化から分析した。具体的なファクターとしては、プロオーケストラの増加による学生オケの社会的役割の変化、団員数の増加、技術水準の向上、などを指摘した。

一般誌・同人誌

2011.6. 「同人音楽批評について : アレンジ系同人音楽における「蠢き」の問題を中心に」、左隣のラスプーチン『S.I.』、112-130頁。[DO]
21世紀以降急激な隆盛を見せている同人音楽シーンだが、近年では当該音楽を巡る批評活動も活発に行われるようになっている。本稿ではそうした同人音楽批評を主題に、それがどのような点において同人音楽という対象ならではの特殊性を孕んでいるのかを考察した。まず、今日の同人音楽批評の「語りにくさ」について検討を行い、その要因として「アレンジ系」同人音楽の存在を取り上げた。続いて「アレンジ系」の特性を「群体」と形容しつつ、それらに対する新たな語りの可能性を模索した。

2009.8. 「概念としての「同人音楽」とその射程」、『同人音楽研究』1号、4-15頁。[DO]
近年ますます世間からの注目を集めている「同人音楽」だが、その指示対象を術語として厳密に定義づけるのは極めて困難である。そこで本論文では、「同人音楽」を画一的に定義づけることの限界性を十分に自覚しつつも、差し当たっては異なる立場の人々が共通のテーマについて議論することを可能にするため、いったい「同人音楽とは何なのか」を考察した。まず、一般的な「同人音楽」が複数の異なった評価軸(スケール)に基づいて語られている事実を明らかにし、続いて同人音楽が置かれた社会的な「環境」からその全体像を捉える視点を提案した。

2008.11. 「音楽萌え : その諸相と東方・初音ミク」(特集:「萌え」の正体)、『國文學 : 解釈と教材の研究』第53巻16号(2008年11月号)、學燈社、42-51頁。
アニメや美少女ゲームの主題歌からいわゆるキャラソンに至るまで、今日、音楽と萌えとが非常に強く結び付いていることは誰の目にも明らかである。しかし実際には、音楽と萌えとの繋がりは非常に複雑であり、その在り方を一概に論じることは困難と言えよう。そこで本稿では、「東方プロジェクト」や「初音ミク」といった今日的なトピックも考察の手掛かりに交えつつ、錯綜した音楽と萌えとの関係をマトリックスに落とし込むことで整理し、多少なりともその見通しをよくすることを試みた。

学位論文

2007.3. 『ネットワーク・ミュージッキング:「参照の時代」の音楽と文化』、博士(文学)、大阪大学、第20795号。 →大阪大学による論文内容・審査結果の要旨 (PDF)

2003.3. 『仮想化する音楽 : MIDI音楽の受容と消費を中心に』、修士(教育学)、広島大学、第19712号。

研究ノート・提言等

2014.3.「情報化、まだ進めますか? : 技術発展に伴う概念変容に音楽科教育は対応できる(/すべきな)のか」(提案)、『音楽教育実践ジャーナル』11巻2号、77-86頁。★
音楽を取り巻く技術発展により、「作品」「演奏」「歌唱」「音楽」といった諸概念に対する常識が激しく揺さぶられつつある。そうした概念変容を無視したまま、知識・スキルの獲得だけで音楽科教育の情報化を成し遂げるのはもはや不可能だ。そこで本稿ではまず、今日の音楽文化状況を概観し、従来的な音楽科教育の前提が通用しなくなりつつある事実を指摘した。続いて、そうした概念変容を受け入れた上でさらなる情報化を推進するつもりが教員・研究者に本当にあるのかと問いかけた。さらに、それでも情報化を推進するというのであれば、現代的な諸実践に対し積極的かつ真摯に向き合う必要があることを指摘した。

2012.04. 「コミケットの「ジャンルコード一覧」に見る同人音楽コミュニティの成立過程」(研究ノート)、『コンテンツ文化史研究』7号、25-35頁。★
日本最大の同人誌即売会「コミックマーケット」は、1986年開催のC31以降、イベントへの申し込みを効率的に処理するため「ジャンル」区分を設定している。本稿ではこの「ジャンル」区分と、またそこに付記された「補足一覧」の変遷に注目することで、今日一般に「同人音楽」と呼ばれる実践がいつ頃からマスとして認識されるようになったのかを追跡した。結果、1997年末を中心とする前後数年を、おおよその当該時期とするのが適当であるとの結論が導かれた。

2010.10. 「表現の「場」を求めて : M3準備会元代表・寺西慶氏へのインタビュー」(研究ノート)、鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』29巻2号、47-61頁。( お名前の祐は、正しくは「示」へんに「右」) [DO]
2009年8月の研究ノート(『同人音楽研究』1号に収録)の問題意識を引き継ぎ、M3準備会元代表の寺西慶祐氏にインタビューを行った。同氏は音系を主対象とする即売会の嚆矢「M3」の立ち上げに際し中心的な役割を果たした人物でもある。M3立ち上げまでの道程、M3の理念、M3成立以前の周辺状況、著作権に関連した問題、などについてお話を伺った。

2009.8. 「音系同人活動の過去・未来 : M3 準備会事務局・相川宏達氏へのインタビュー」(研究ノート)、『同人音楽研究』1号、58-67頁。[DO]
国内最大規模の音系・メディアミックス即売会「M3」で準備会事務局を務めておられる相川宏達氏にインタビューを行い、その内容を編集・記事化した。M3立ち上げまでの経緯、既存の同人音楽論の問題点、「音系」という言葉に込めた意味、同人文化に参与する人々の意識的な変化、情報通信技術の発達に伴う影響、これからのM3が進むべき方向性、などについてお話を伺った。

演奏会プログラム解説

2021.10.20. 諏訪内晶子 J.S.バッハ 無伴奏ヴァイオリンリサイタル、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第1番・パルティータ第1〜3番)

2021.06.06. アンサンブル・アルカート 合奏協奏曲コンサート、iichiko音の泉ホール。(G.F.ヘンデル:合奏協奏曲第1番 ト長調 HWV.319/C.ジェンキンス:合奏協奏曲「パラディオ」、E.ブロッホ:合奏協奏曲第1番 B.59)

2021.03.07. 大分ベートーヴェン・プロジェクト2020 九州交響楽団大分特別追加公演、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(G.ガーシュウィン:《ラプソディー・イン・ブルー》/L.v.ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調)

2020.12.13. 大分ベートーヴェン・プロジェクト2020 九州交響楽団大分公演、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(L.v.ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調/L.v.ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調〈田園〉)

2019.8.12. 東広島交響楽団第22回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(山田耕筰:交響曲〈明治頌歌〉/W.A.モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調/G. マーラー:交響曲第1番 ニ長調〈巨人〉)

2018.11.4. 第33回国民文化祭・おおいた2018「オーケストラと合唱の祭典」、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(J.シベリウス:交響詩 《フィンランディア》/O.レスピーギ:交響詩《ローマの松》/G.マーラー:交響曲第2番 ハ短調〈復活〉/他)

2018.8.12. 東広島交響楽団第21回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(大木正夫:日本狂詩曲/E.ブロッホ:ヘブライ狂詩曲〈シェロモ〉/S.ラフマニノフ:交響曲第3番 イ短調)

2016.8.15. 東広島交響楽団第20回演奏会、広島国際会議場フェニックスホール。(新垣隆:《流るる翠碧》/新垣隆:ピアノ協奏曲〈新生〉/コラム「リタニア/連祷について」)

2015.5.6. 東広島混声合唱団第35回定期演奏会・東広島交響楽団第19回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(D.ショスタコーヴィチ:交響詩〈10月〉)

2015.1.12. 東広島交響楽団第18回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(B.スメタナ [G.マーラー編]:歌劇《売られた花嫁》序曲/D.ショスタコーヴィチ [R.バルシャイ編]:室内交響曲/I.ストラヴィンスキー:バレエ組曲《プルチネッラ》)

2014.8.17. 東広島交響楽団第17回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(R.シュトラウス:歌劇《薔薇の騎士》組曲/G. マーラー:交響曲第7番 ホ短調〈夜の歌〉)

2014.3.30. iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラ第5回定期演奏会、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(W.A.モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》序曲K.492/W.A.モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調K.219/E.ベルリオーズ:幻想交響曲)

2014.3.2. NHK交響楽団 大分公演、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(C.M.v.ウェーバー:歌劇《オベロン》序曲/C.サン=サーンス:ヴァイオリン協奏曲第3番 ロ短調/P.チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調〈悲愴〉)

2014.3.1. iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラ:N響メンバーとの特別演奏会、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(W.A.モーツァルト:ディヴェルティメント 変ロ長調K.137/F.メンデルスゾーン:交響曲第4番 イ長調〈イタリア〉/G.ビゼー:《カルメン》第1組曲・第2組曲)

2013.8.18. 東広島交響楽団第16回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(P.チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調/佐村河内守:交響曲第1番〈HIROSHIMA〉)

2013.7.7. iichiko presents オンドレイ・レナルト指揮 プラハ放送交響楽団、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(B.スメタナ:交響詩〈モルダウ〉/A.ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調/A.ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調)

2013.3.30. iichikoグランシアタ・ジュニア・オーケストラ第4回定期演奏会、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(E.フンバーディンク:歌劇《ヘンゼルとグレーテル》前奏曲/G.ビゼー:《アルルの女》第1・2組曲/A.ドヴォルザーク:交響曲第8番 ト長調)

2013.1.17. MAROプロジェクト「大分の若き演奏家たち6th」、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(R.シューマン:ピアノ四重奏 変ホ長調/W.Aモーツァルト:クラリネット五重奏曲 イ長調 K.581/他)

2012.11.8. iichiko presents ワレリー・ゲルギエフ指揮 マリインスキー歌劇場管弦楽団、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(A.リャードフ:《キキモラ》/S.ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番 ニ短調/D.ショスタコーヴィチ:交響曲第11番 ト短調〈1905年〉)

2012.9.2. iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラ弦楽アンサンブルコンサート Vol.3、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(A.ヴィヴァルディ:ヴァイオリン協奏曲集『和声と創意への試み』より〈四季〉/J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲第3番 ニ長調BWV1054/B.バルトーク:ルーマニア民俗舞曲 〔弦楽合奏版〕/他)

2012.8.14. 東広島交響楽団第15回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(A.I.ハチャトゥリアン:バレエ音楽《ガイーヌ》より/G. マーラー:交響曲第6番 イ長調〈悲劇的〉)

2012.3.31. iichikoグランシアタ・ジュニア・オーケストラ第3回定期演奏会、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(J.シベリウス:交響詩〈フィンランディア〉/W.A.モーツァルト:交響曲第39番 ホ長調、P.チャイコフスキー:バレエ音楽〈白鳥の湖〉より)

2012.3.3. NHK交響楽団 大分公演、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(S.ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲/S.ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調)
≒ 2012.3.4. NHK交響楽団 宮崎公演、メディキット県民文化センター アイザックスターンホール。(曲目共通)

2012.1.18. MAROプロジェクト「大分の若き演奏家たち5th」、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(F.シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調〈ます〉/W.A.モーツァルト:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調K.478/L.ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ第5番 ヘ長調〈春〉より第1楽章/他)

2012.1.8. 東広島交響楽団第14回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(G.ホルスト:組曲〈惑星〉より「火星」「木星」/J.シベリウス:交響曲第6番 ニ短調/C.ニールセン:交響曲第4番〈不滅〉)

2011.11.11. サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(P.チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調/S.ラフマニノフ:交響曲第2番 ホ短調)

2011.8.15. 東広島交響楽団第13回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(L.バーンスタイン:《ウェストサイドストーリー》から「シンフォニックダンス」/D.ショスタコーヴィチ:交響曲第7番 ハ長調〈レニングラード〉)

2011.6.30. ベルリン・フィル八重奏団、ichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(R.シュトラウス [F.ハーゼンエール編]:《もう1人のティル・オイレンシュピーゲル》/R.シューマン:ピアノ五重奏曲 変ホ長調/F.シューベルト:八重奏曲 ヘ長調)

2011.3.27. iichikoグランシアタ・ジュニア・オーケストラ第2回定期演奏会、ichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(P.チャイコフスキー:スラブ行進曲/W.A.モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調〈ジュピター〉K.551/A.ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調〈新世界より〉)

2011.1.15. MAROプロジェクト「大分の若き演奏家たち4th」、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(J.ブラームス:ピアノ五重奏曲 ヘ短調/W.A.モーツァルト:弦楽四重奏曲第13番 ニ短調K.173/E.ドホナーニ:ピアノ五重奏曲第1番 ハ短調/他)

2010.10.29. Meister Art Romantica Orchestra、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(F.ハイドン:交響曲第88番 ト長調〈V字〉/W.A.モーツァルト:交響曲第41番 ハ長調〈ジュピター〉K.551/L.v.ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調)

2010.8.31. iichikoグランシアタ・ジュニアオーケストラ弦楽アンサンブルコンサート Vol.1、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲第3番 ト長調BWV1048/A.ヴィヴァルディ:4つのヴァイオリンのための協奏曲 ロ短調RV580/J.S.バッハ:2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調BWV1043/P.チャイコフスキー:弦楽のためのセレナーデ ハ長調)

2010.8.14. 東広島交響楽団第12回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(すぎやまこういち:交響組曲『ドラゴンクエストIII』より/R.シューマン:ピアノ協奏曲 イ短調/R.シュトラウス:交響詩《ツァラトゥストラはかく語りき》)

2010.6.1. ダン・タイ・ソン ピアノリサイタル、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(2010ショパン・イヤー記念プログラム"ショパン・ダンス")

2010.5.19. ダヴィッド・ゲリンガス チェロリサイタル、iichiko総合文化センター iichiko音の泉ホール。(G.F.ヘンデル:チェロソナタ ハ長調/S.ラフマニノフ:チェロソナタ ト短調、他)

2010.4.3. iichikoグランシアタ・ジュニア・オーケストラ第1回定期演奏会、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(G.ロッシーニ:歌劇《どろぼうかささぎ》序曲/W.A.モーツァルト:セレナード第13番 ト長調〈アイネ・クライネ・ナハトムジーク〉K. 525/P.チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調)

2010.2.27. NHK交響楽団 大分公演、iichiko総合文化センター iichikoグランシアタ。(S.ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番 ハ短調/P.チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調)

2010.1.11. 東広島交響楽団第11回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(R.シュトラウス:交響詩《ドン・ファン》/J.S.バッハ:ヴァイオリンとオーボエのための協奏曲 ニ短調BWV.1060/A.ドヴォルザーク:交響曲第7番 ニ短調)

2009.8.13. 東広島交響楽団第10回記念演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(P.チャイコフスキー:大序曲《1812年》/G. マーラー:交響曲第9番 ニ長調)

2009.1.12. 東広島交響楽団第9回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(S.プロコフィエフ:交響曲第1番 ニ長調〈古典〉/A.ボロディン:交響曲第2番 ロ長調/J.シベリウス:交響曲第1番 ホ短調)

2008.8.17. 東広島交響楽団第8回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(F.メンデルスゾーン:序曲《夏の夜の夢》/O.レスピーギ:交響詩《ローマの松》/D.ショスタコーヴィッチ:交響曲第11番 ト短調〈1905年〉)

2008.1.13. 東広島交響楽団第7回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(D.ショスタコーヴィッチ:祝典序曲/F.メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ホ短調/A.ドヴォルザーク:交響曲第6番 ニ長調)

2007.8.18. 東広島交響楽団第6回演奏会、広島大学サタケメモリアルホール。(G.ガーシュウィン:《ラプソディー・イン・ブルー》/G.マーラー:交響曲第5番 嬰ハ短調)

その他の文章

イベント評・書評

2017.5. イベント評「誰とともに奏でるのか・誰のために奏でるのか」(亀山郁夫×岡田暁生「オーケストラと近代市民社会のみた(悪)夢 : ベートーヴェンからショスタコーヴィチまでの交響曲を考える」イベントレポート)、『ゲンロンβ』14号。→再録:『ゲンロン』6.5(2017.10)。

2014.3. 書評「中村美亜著「音楽をひらく : アート・ケア・文化のトリロジー」」、『音楽学』59巻2号、101-103頁。

2007.6. 演奏会評「関西発、ケージの先(next mushroom)を目指す若手たちの饗宴」、オンラインマガジン "diaTXT."。(イベント:next mushroom promotion vol.9「絶品!ア・ラ・カルト」、2007年1月12日、兵庫県立芸術文化センター小ホール)。

2006.6. 演奏会評「関西美術探訪〈195〉「TRANSMUSIC対話する作曲家」異文化の厳かな神事」、『大阪日日新聞』2006年6月7日付9面。(イベント:「TRANSMUSIC対話する作曲家 三輪眞弘〜人類学者中沢新一氏を迎えて」、2006年5月21日、大阪城ホール西倉庫ウルトラマーケット)。

報告・資料

2022.12. 「2022年度第1回オンライン例会報告(前半)」、日本ポピュラー音楽学会『NEWSLETTER』#131、3-4頁。

2019.10. 「書評に応えて」、『ソシオロジ』196号、117-119頁。

2014.12. 「45回大会報告(共同企画X)パネルディスカッション 音楽教育のソーシャライゼーションを目指して : 社会と教室との断絶をどう解消するか」、『音楽教育学』44巻2号、75-79頁。(共著者:深見友紀子、日高良祐、中西宣人、秀徳能尚)

2013.9. 「同人音楽の〈場所〉性 : 即売会・ネット空間・ライブ会場」、東谷護(編)『日本のポピュラー音楽をどうとらえるか2 : ローカルからグローバルへの逆照射』(2012年度シンポジウム報告書)、成城大学研究機構グローカル研究センター、97-114頁。

2010.3. 「「参照の時代」の音楽文化をめぐって : 『ネットワーク・ミュージッキング』出版記念シンポジウム : 基調講演・パネルディスカッションの概要」、鹿児島国際大学『福祉社会学部論集』28巻4号、85-102頁。(共著者:井原慶一郎、大寺聡、小林潤司、平田みずほ)
単著『ネットワーク・ミュージッキング』の出版(09年8月)を記念して同年12月5日に鹿児島国際大学図書館4階視聴覚ホールで行われたシンポジウムの内容を資料化したもの。前半は著者である井手口による基調講演(約40分)、後半は登壇者4名を迎えてのパネルディスカッション(約80分)。現代社会における音楽聴取体験の変質をテーマに、多角的な議論が行われた。応募者は編著を担当。共同報告者:井手口彰典、井原慶一郎、大寺聡、小林潤司、平田みずほ。

2008.4. 「第19回大会報告 個人研究発表B」、日本ポピュラー音楽学会『NEWSLETTER』#75、6-8頁。(共著者:高橋美樹、粕谷祐己)

2007.3. 「大会報告 ワークショップA : ポピュラー音楽研究とオタク系文化の接合点を探る」、日本ポピュラー音楽学会『ポピュラー音楽研究』10号、184-87頁。(共著者:木本玲一・吉光正絵・寺田雅典)

2006.9. 「例会報告 : 第322回例会 レポーターによる批評」、日本音楽学会『関西支部通信』91号、5-8頁。(共著者:福本康之)

2005.2. 「第16回大会報告 ワークショップA」、日本ポピュラー音楽学会『NEWSLETTER』#63、12-14頁。

2004.3. 「電子音楽作成について」、根岸一美(編)大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」映像人文学2003年度報告書『ヨーゼフ・ラスカ《父の愛》』、33-35頁。

2004.2. 「第15回大会報告 講演」、日本ポピュラー音楽学会『NEWSLETTER』#59、1-3頁。

2003.11. 「関西地区研究例会報告」、日本ポピュラー音楽学会『NEWSLETTER』#58、5-6頁。

2002.11. 「マルチメディアと音楽教育」、『日本音楽教育学会第7回音楽教育ゼミナール2002 くらしきゼミナール「生涯学習時代の音楽教育」報告書』、39-43頁。(共著者:伊藤穣)

エッセイ

2021.12. 「解説コラム」(アタックNo.1・ムーミン)、秘密結社不気味社総合研究所『オリュンポス参拾弐歌神 愛唱歌曲集』(同人誌)、51頁。

2020.9. 「童謡を通じて社会を〈視〉る」、会報『アカシア』558号、2頁。= 2022.2. 同572号、3-4頁(再掲)。

2020.7. 「E/U、音楽の二面性」、OPAM開館5周年記念 ドイツ・カンマーフィルハーモニー管弦楽団(iichiko総合文化センター公式ウェブサイト内)

2019.2.12. 「先生の好きな○○の話@ : 独りで走る悦楽」、立教大学社会学部『社会学部報』2号(2018)、38-39頁。

2019.2.10. 「アニメソングと上高田少年合唱団」、『東京人』2019年3月号(特集:テレビアニメと中央線)、68-69頁。

2012.10. 「特集 巨匠ゲルギエフが紡ぐ大国ロシアの歴史絵巻」、大分県文化スポーツ振興財団機関誌『emo』58(2012 AUTUMN)、3頁。

2012.3. 「〈音楽する〉ことの原点へ : 『同人音楽とその周辺――新世紀の振源をめぐる技術・制度・概念』を書いて」、青弓社ウェブページ「原稿の余白に」。

2011.10. 「同人音楽をガクモンしてみる。」、同人音楽同好会『同人音楽.book -2011 Autumn-』(同人誌)、4-7頁。

2010.4. 「ネットワーク社会に向ける想像力」、鹿児島国際大学・鹿児島国際大学短期学部ウェブページIUKオピニオン 視点・論点」No.04.

2010.1. 「特集 ニッポンのオーケストラ、NHK交響楽団。」、大分県文化スポーツ振興財団機関誌『emo』47(2010 Winter)、3-5頁。

2009.3. 「サブカルチャーから社会を読み解く : 社会調査実習(井手口班)の紹介」、鹿児島国際大学現代社会学会『Kaleidoscope』3号、39-41頁。

2005.10. 「オタクとコミュニケーション」、『Interface Humanities』06、大阪大学21世紀COEプログラム「インターフェイスの人文学」ニューズレター、20頁。

 

コンテンツ

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