gpz16.htm Last update 1999/01/31

スイングアームのメンテナンス


さて、さて。リアホイル・リアサスを取り外して綺麗にしたついでにスイングアームもグリスアップしてしまいましょう。
スイングアームを外すのって結局ホイルとサスを外していないと出来ないからね。

リアホイルリアサスの取り外しが終わったところで、スイングアームを留めているシャフトを引き抜くわけですが、下の写真を見て下さい。

スイングアーム取り外しで
緩める部分

普通は銀色の丸いキャップが被さっている3カ所の一番大きなところがピボットシャフトの場所になります。
その上下にあるのがエンジンをマウントしているシャフトになるのですが、サービスマニュアルによるとスイングアームの脱着を容易にするためにこの部分を緩めておくとの指示が書いてありましたので、緩めます。使う工具は14ミリのディープソケット。ま、ディープソケットじゃなくても普通のソケットにT字ハンドルを組み合わせてもOKでしょう。
(緩めるだけで良いですからね。)

次ぎにピボットシャフトを緩めます。使う工具は22ミリと24ミリのソケット
(このサイズのソケットは普通工具セットには揃っていないかもしれないですね。あらかじめ単品で購入すると良いでしょう。)

さて、シャフトを抜こうかと思いきや、忘れてました。リアブレーキのホースホルダーを外しておかねば。
チェーンカバーも外しましょう。(ホイルの脱着時に外してあればいいのですが。)

で、準備が整ったところでピボッドシャフトを引き抜くぞ・・・
いや、いや。ここで引き抜くとスイングアームが下に落っこちてしまいます。
アームの付け根の所にジャッキと当て木を使って支えてやりましょう。もちろん、スイングアームの端もジャッキや箱などで支えておきます。

ジャッキで支えてシャフトを
抜く

いよいよシャフトを引き抜いてみると、なにやら錆が・・・あ、水が滴っている・・・(@_@;)
スイングアーム本体をゆっくりずらして取り外してピボットの部分を見てみましょう。
ゲッ(゜ロ゜) 水が入っている・・・

やはり、雨の中を延々と走っているとこんな風になってしまうのね。
年に一度くらいは分解してグリスを塗り直してやらないと大変なことになってしまいそう。

水が入っていたベアリング 外したスイングアーム

ロッカアームのメンテでやったように細いマイナスドライバーでシールをコジって取り外してからむき出しになったベアリングにパーツクリーナーをかけまくります。
ピボットの部分の他にもタイロッドを固定するところのベアリングも綺麗にしてあげましょう。
(サスのメンテの時にやっていれば構いませんが、スイングアームを外しているときのほうがメンテしやすいです。)
よく汚れたグリスなどを洗い流して乾燥させている間に、シャフトの錆を耐水ペーパーなどで磨きます。
(この時、錆を完全に落とそうとしてシャフトを削りすぎてボコボコにしないように注意しましょう。指でなぞって他の部分との段差が無くなればOK。)

次は乾いたベアリングにグリスを塗り込みます。ついでに、シャフトにもちょっと多めにグリスをつけてピボットの穴に通してズポズポと動かしてやるとばっちりですね。
グリスアップしているときにベアリングがスムーズに回らなかったり、傷が入っているようであれば交換しなきゃいけませんので、よく観察しながらグリスアップしてみると良いでしょう。

グリスアップが終わったら、元通りに組み立てます。
シャフトの締め付けトルクはエンジンマウントのナットが44Nm(4.5kgf・m)でピボットナットが110Nm(11.0kgf・m)です。
(取り外すときはT字ハンドルと普通のソケットで平気なのですが、トルクレンチを使って締めるならエンジンマウントのナットはディープソケットのほうが便利。エクステンションバーで延長しても平気ですが、トルクが変わってきますので、多少トルクを強めにしておくほうがいいかもしれませんね。)

99年1月9日作業


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