gpz17.htm Last update 1999/01/31

フロント周辺のメンテナンス


前回まででリア回りは一通りメンテナンス完了。今回はフロントのメンテナンスをしてみました。

まずは、カウルが邪魔になりますから、全部外してしまいましょう。
私の場合は、9月に事故った時のヒビや傷を直すためにカウルを全部外して数週間前から部屋の中に持ち込んで、修正したり風呂の浴槽で磨いてました。年に一回くらいはカウルもじっくりと修理しなきゃね。

今回のメニューとしては
・フロントホイルを外してグリスアップ
・ステムベアリングのグリスアップ
・フロントキャリパーの清掃

です。
まぁ、レバーなどのグリスアップなどもやったのですが、レポートにまとめるほどの内容じゃないので割愛します。(^_^;
フロントキャリパーの清掃もリアキャリパーとほぼ同じですのでこれも省略。

とりあえず、ホイルを外すところからやりましょう。
まず、フロントフェンダーとキャリパーを外します。フェンダーは内側からボルト止めされてますので、10ミリのソケットとT字ハンドルで外します。
キャリパーは12ミリのソケットとかメガネレンチでOK。(たしか12ミリだったはず・・・)
あ、ホイルを外すだけならフェンダーは外さなくても平気だと思いますけど、一緒に清掃するからね。
でも、キャリパーは外しておかないと、ホイルにぶつかって外れませんよ。

まず、センタースタンドを立てた状態で、クランプボルトを緩めておきます。
次ぎに、ジャッキと当て木を使って、フロントをちょっと持ち上げ気味にします。
ジャッキを当てるところはエキパイの集合している溶接部分あたりですけど、社外品に交換しているならフレームのほうがいいですかね。
(ボルトを緩めるときには結構な力がいります。ジャッキアップしたままやるとバランスを崩してバイクが倒れてしまうこともありますので、大きなトルクがかかるものはジャッキアップの前に緩めておく方が良いでしょう)
それから、アクルスシャフトを緩めて抜くのですが、完全にフロントタイヤが宙に浮くくらいまであげると、シャフトを緩めづらくなるので、タイヤがぎりぎり接地しているくらいでOK。

ジャッキでフロントタイヤを
持ち上げる
クランプボルトを緩めて
シャフトを抜く

シャフトを抜いてフロントホイルを手前に転がすと取り外し完了。
この時に、スピードメーターワイヤーをギヤから外していないとギヤがぶら〜んとぶら下がってしまいますので、ちょっとだけ注意。

メーターギヤを外すと、そこにはメーターギヤドライブがホイル側にサークリップで固定されてますので、サークリッププライヤーで外してやりましょう。

あとはホイルやメーターギヤの汚れを綺麗に落として、メーターギヤの中にグリス塗りましょう。
アクルスシャフトなどにもグリスを塗っておくのは、リヤホイルと一緒かな。

メーターギヤのグリスアップ

引き続き、ステムのグリスアップをするなら、ここでホイルを組む必要はないかも知れませんが、
私の場合、ホイルのメンテとステムのメンテが別の日になってしまったので、ホイルとキャリパーの清掃が終わった時点でフロントフォークにホイルを取り付けてしまいました。

まずはハンドルとトップブリッジを外してしまいます。
そうするとステムナットが有りますから、これをステムナットレンチで緩めます。
ステムナットレンチっていうのは特殊工具(P/N 57001-1100)です。サービスマニュアルなどにも載ってますね。
(人によってはマイナスドライバーとプラスチックハンマーを使ってガシガシと緩めるっていう人もいますけど、慣れていない人がやるとたぶんステムナットを傷つけますので要注意。)

ハンドル・ステムヘッドボルト
を外した図
ステムナットを外すと
ベアリングがあるよ

ステムナットを外すと、Oリングがありますので、それも外すとテーパー状のベアリングが見えます。こいつはカポッと外れます。
その後でパーツクリーナーで古いグリスを洗い流してしまいましょう。
(私の場合は、小さな金属製のボールの中に置いてパーツクリーナー漬けにしてあげました。)

で、お次は下側のベアリングの清掃ですが・・・
ちょっと説明と写真がわかりづらいかも知れませんね。
まずはホーンとブレーキホースのセパレーターを固定しているネジを外してステムベースを外すわけなんですけど、この写真の場合はタイヤとフォークが支えてくれていますので、タイヤを前に転がしつつ抜き取りました。
(この作業と一緒にフォークオイル交換などをやる場合、フォークを抜き取ると楽かも知れませんね)

ステムベースを外すの図 下側のステムベアリング タイヤごと外した図

とりあえず、古いグリスは全部拭き取って綺麗にお掃除。
パーツクリーナーを十分乾燥させたベアリングからグリスアップです。ここもやっぱりベアリングの隙間から裏側にグリスをねじ込むようにひたすらグリスをなすりつけまくり。
で、グリスアップが終わったら外した逆順で組み立てていけばOKです。

おっと、景気良く何でもかんでもばらしてしまいましたが、ワイヤー・ホース類の取り回しには十分注意して下さいね。何も考えずにバラしてしまっていると、後でどこをどうやってケーブルが通っていたか忘れてしまって結構はまります。組立終わった後で、取り回しが違うなんてことがあるとトホホですので、組立の時にはケーブル・ホース類の取り回しもしっかりしておきましょう。

ちなみに、ステムナットの締め付けトルクは39Nm(4.0kgf・m)で、その上にのっかっているステムロックナットは4.9Nm(0.50kgf・m)です。
トップブリッジを取り付けてステムヘッドボルトを締めるトルクは88Nm(9.0kgf・m)です。
フロントフォークのクランプボルトのトルクについてはまた別の機会に・・・(^_^;

99年1月10日作業


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