車輌作製記 〜京王3000系編(その3)〜
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ここからはいよいよ屋根の塗装に入るために車体をマスキングしていきます。車体側板は10mm幅にコピー紙を切り出し、窓枠部とデカールを貼った車番部分を覆うようにし、上からマスキングテープで隠して行きます。窓枠部のエナメル塗装部分とデカール類は密着力が弱いので、念のためテープが直接つかないようにしています。あとでマスキングテープを剥した時に一緒に剥れたら悲劇ですよ。 画像は先頭部分ですが、先頭のFRP(強化プラスチック)部分は、先ほど塗装した光沢クリアーではイメージと違うので、この部分のみ半光沢クリアーで再塗装する事にしました。ついでに下半分のステンレス部分も側面とは色味が異なりマットなイメージなので、同じように半光沢クリアーで再塗装して質感を換えてみようと試みました。 |
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先頭部の半光沢クリアー塗装が完了したところで、先頭部もマスキングして屋根を塗装しました。塗料はGM NO.9ねずみ色1号を使用しました。
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ついでにクーラーやアンテナ類、スカートも塗装しました。パーツ類をダンボールに両面テープでとめ、きれいに整列させておきます。この様にしておけばエアーブラシで縦横方向に均一に塗ることができます。塗料はすべてGM NO.14灰色9号を使いました。
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屋根上の加工ですが、ひとつ作業が残っていました。デハ3114ですが、クーラーへの配管が終わっていません。先に屋根上の配管類を塗装しておき、塗装したクーラーに0.3mmの穴を開けておきます。穴の箇所は3箇所。中央付近と左右。 画像は穴を開けて真鍮線を通したところです。真鍮線は屋根上の配管とつながるように適当に曲げておきます。 |
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屋根上に取り付けると画像のような感じになります。若干、クーラーからの配管出口が高すぎる感じになってしまいました。実車はもう少し低い位置から配管が出ていると思います。後で時間があるときにでも再度やり直したいですが、現段階ではこれでOKとします。配管同士が垂直に交差するところは瞬間接着剤を軽く流しておきました。 屋根上の加工もほぼ終了、あとは分散クーラーへの色さしを是非とも行いたいですね。ただ、数も多いのでこの作業は後まわしにします。
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次に前面窓の取り付けを行いました。窓ガラスはキットに付属のはめ込みガラスを使用しますが、そのままだとうまく密着できなかったので、中央部で分割してから使用しました。また。前面窓の上部の手すりを別体化したため、ガラス上部の糊代部分を少し削っておく必要があります。そのままだと裏側に飛び出した手すりの出っ張りに引っかかってしまいますよ。
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前面ガラスをゴム系接着剤にて車体に接着し、その他のレンズ類も取り付け、車体の加工はほとんど終わりました。 あとは床下の作り込みとライト類の点灯化作業を行えば完成となります。 いよいよ形になってきました。完成までもう少しです! |
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2011/3/25 Update 側面の窓ガラスに着手しました。側面は特にこだわらずにキット附属の塩ビシートを使用します。但し、GMエコノミーキットの大半はドア窓部分と客窓部分で段差があるので、段差にあわせて切り出す必要があります。(京王6000系やJR201系のキットは段差がないので、切り出す必要はなく楽ですが・・・。) 切り出しを効率よくやる一つの方法を紹介します。画像のように同じ幅のガラスはまとめて一度に切り出す方法です。最初の一つ目のみ正確に寸法を取り、切込みを入れて反対側に折り返します。今度はシートを裏面にして、一つ目のガラスの端をガイドにしてカッターで二つ目の切込みを入れます。後はまた裏返して同じ事を繰り返します。そうすれば同じ寸法の幅で何枚も切り出すことが出来、画像上のようにギザギザの状態になると思います。 但し、枚数を数えながらやらないと不要な幅のものを数多く切り出すことになり、塩ビシートが不足するので注意が必要です。 |
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次に床板の加工に入ります。まずは先頭車両床板に集電用の加工をしました。終電用にくり貫く穴はいつものようにガイド治具を使用します。加工方法の詳細は別途、前照灯・尾灯点灯化の床下加工編に示す通りですが、今回の治具は床板の内側に貼り付けました。今回の床板の外側は凹凸が多く、リブもあるために貼り付け前に加工が必要になるためです。 注意点は台車の中心をきちんと合わせることです。 |
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床板の加工が終わったので、床下機器を取り付けていきます。キット附属の床下機器は、床板側の取り付け部分の幅と若干サイズが合っていません。少々、床下機器の方が幅広のようです。このままだと車体にはめてもきつく、車体が外側に膨らんでしまうので、仕方なく床下機器を加工する事にしました。 糸鋸でカットして幅を縮めるのですが、物によっては幅の広い床下機器があるので、まずは画像のように糸鋸で切込みを入れていきます。 次にこちらの画像のように床下機器の取り付け部分をカットします。 床下機器自体の配置は比較的実車と似ていますが、やはり配置を換えたくなり、一旦やり出すといつもの通りかなりの時間を費やすこととなりました。古い車輌なので資料も不足部分があり完璧ではありませんが、変更した床下機器の配置などはギャラリーで紹介する予定です。 |