車輌作製記 〜京王3000系編(その2)〜
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デハ3014にパイピングをしました。今回使用した割りピンはBONAの割りピンセット(P-002)で、配管台座や縦横2本止められる割ピンも付属するので、いつも重宝しています。配管には0.3mmの真鍮線を使用。屋根上の手摺類も交換しました。前作の京王6000系に続き、全車輌交換予定です。 |
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ヒューズ箱周辺は画像のように処理。ヒューズ箱から出る配管は当初、母線類と同様に0.3mmでそのまま連続して作製しましたが、若干太く感じたのでこの部分のみ0.2mmに交換しました。ヒューズ箱から出て次に割りピンで留めている部分までを0.2mmにしています。 この部分の配管ですが、クーラーを仮固定してクーラーに干渉しないことを確認しつつ作業を進めたほうがいいですよ。 |
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もう一両、加工が必要な車輌がありました。デハ3114です。この編成でこの車輌のみ集中型クーラーになりますが、どうやら配管があるようです。いろいろと調べたのですが、決定的な画像がなく、手元にある「私鉄の車両17 京王帝都電鉄」に出ている3015Fの画像(屋根上は3014Fと同じ)から考えられる配置にしています。 配管自体は単純で、0.3mmの真鍮線一本のみです。あとはクーラーに3本、接続する配管があるようですが、クーラーの方から這わせる方が良さそうなので、現時点では取り付けていません。但し上にも書きましたが、屋根の上から取った画像は今のところありませんので、この配管の配置では間違っている可能性もあります。 以上で車輌の箱組みはひとまず終了とします。 |
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2010/10/19 Update 箱組みが完了したので、塗装工程に入ります。実はまだ、屋根上の手すり類や一部の配管(デハ3064とデハ3114のヒューズ箱付近)は終わっていないのですが、屋根の塗装に入るまでに終わらせれば良いので、モチベーションを保つべく塗装工程に突入。 前面と帯の塗り分けがあるので色々と試行錯誤しましたが、まずは前面のみマスキングによって塗り分け塗装をし、帯はあとで追加する方法をとります(結局、二回ほど剥離してこの方法にたどり着きました)。 塗装順序は、スカイブルー(クレオスの34番)を前面部分のみに塗装後、前面をマスキングしてクレオスのスーパーステンレス(SM04)で車体を塗装しました。18mlで600円もする高い塗料だけあって、コルゲート仕様の昔のステンレスカーにはぴったりの色調になりました。この後一旦、光沢クリアーで車体全体を塗装して保護します。 |
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帯の塗装に入る前に細部の塗装をしました。窓枠と戸袋窓のHゴムですが、どちらも厄介です!窓枠はWebで検索したところ、マスキングして塗装している方がいましたが、マスキングはかなり面倒です。悩んだ結果、エナメル塗料+面相筆で塗装する事にしました。直線部分が多いので少々力技ですが、はみ出した部分を細い綿棒で段差にあわせて拭き取りながら修正しました。塗料は適当に調色して灰色9号に近い色にしてみました。結果、あまりシャープには仕上がりませんでした。やはりマスキングテープを利用する方がシャープに仕上がるのでしょう。 Hゴムは幅が少々広めで高さも低いので、面相筆でははみ出しが多く面倒でした。そこで初の試みとして烏口を使用してみました。烏口、慣れてくると面相筆よりも圧倒的に早く、時間短縮できますが、今回のような縦長のものを塗るときは短辺が塗りにくいです。115系の戸袋窓程度の幅があれば、塗りやすくていいですがね。 |
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続いて帯を塗装。塗装には烏口を使用しました。コルゲートの凹凸部分に塗料を流し込むのにどうするか?色々と考えた末、この方法に辿り着きました。烏口はGMストアーで購入。塗料は修正の利くエナメル塗料(田宮のスカイブルー X14)を使用しましたが、前面に使用したクレオスの34番と全く同じといっていい色調でした。 帯の塗装について一言ですが、GM塗装済みキットやカタログではこの部分には帯塗装していません。凹凸のコルゲート部分を避け、コルゲートと客窓の間の平坦部に塗装しているようです。しかし実車はどうみても最上段付近のコルゲート自体に塗装をしています。 ちなみに、帯塗装を最初はマスキングテープ(0.4mm幅)でやりましたが、コルゲートの凸部にマスキングする事になり、何度やってもシャープには仕上がりませんでした。結果、全て剥離する事になりました。
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前面への色さしも忘れずに実施します。窓枠は、やはり烏口を使用してエナメル塗料(クロームシルバー)を塗りました。手すり類と尾灯の周囲も同じ色を面相筆で塗っていきます。この段階で取り付けていない手すり類もすべて取り付けた方がよいですね。 あとはステッカー類を貼り付けて再度、光沢クリアーを全体に塗装すれば車体部分の塗装は完了といったところです。
※今回、帯の塗装やり直しに加え、一度目のクリアー塗装(ステンレスを塗装した直後の塗装)を省いた事により、塗装面の変色が発生し二度目の剥離をする事に・・・。そしてようやくこの段階に辿り着きました(この間、一ヶ月は遅延しました)。ステンレス塗装は保護することが重要ですね。わかってはいたのですが・・・、痛い目にあわないと面倒で実行できないものです。今後は確実に実行していくつもりです。 |
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2010/10/19 Update さて車体にステッカー類を貼り、全体を光沢クリアーでコートしたところで車体側については大方の作業が終わり、屋根の塗装へと進めていきます。 その前に残っていた配管の処理と屋根上手すりの取り付けを行います。デハ3014と3114のパンタ近傍の配管は、キットモールドを生かしつつ、ヒューズ箱周辺の配管のみ交換する事にしました。 まずは画像のようにヒューズ取り付け部の両端の配管を削ってしまいます。 |
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次にヒューズ箱両端にφ0.2〜0.3mmの穴を開け、0.2mmの真鍮線を瞬間接着剤で接着します。真鍮線を、先ほど削った屋根配管モールドをイメージして曲げて行きます。 |
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後はヒューズ箱を所定の位置に仮固定し、配管を適当な長さに調節して画像のように固定すればOKです。真鍮線と屋根との固定には、小さい割りピン(私がよく使用するのはBONAの割りピンセットP-002に入っている配管止めDです)を使用すると、とめた箇所が目立たずきれいに仕上がります。真鍮線と配管モールドの継ぎ目を目立たないように仕上げるのがポイントです。 また、配管が立体的になりクーラーと干渉し易くなるので、クーラーを仮固定して様子を見ながら作業を進めました。これで屋根上の加工は完了です。
※手すり類の取り付けについての解説は省略します。 |