gpz21.htm Last update 1999/05/30

フロントブレーキ周りの交換


今回はフロントキャリパーを交換してみましょう。
これはなかなか初心者が一人だけでやるには不安だらけの難しい作業ですね。
いやぁ〜作業内容自体は難しいことではないのですが、力加減が難しいんですよ。
経験豊富な人が手伝ってくれるなら良いのですが、そうじゃないときは素直にバイク屋へお願いした方がいいかも知れません。理由は後ほど・・・(^_^;

さて、キャリパーの交換と併せて、ブレーキホースの交換もやってしまいます。
まずは、フルードを抜くところから始まりますが、フルードって塗装を侵すのでカウルや塗装された金属に付着したままにすると塗装が剥げますから、周囲に飛び散らないように要注意です。
また、吸水性があるので、濡れたウェスなどで囲ってから作業するといいですね。
ってなわけで、マスターシリンダーからフルードを抜いて、各バンジョーボルトを外します。
(バンジョーを緩めるとフルードが出てくるので要注意ですよ)
3本のノーマルのブレーキホースを外して、ノーマルのキャリパーも外します。

今度は、メッシュホースを取り付けます。
メッシュホースに交換する場合、多くの人はマスターシリンダーから直接二本のホースを伸ばして左右のキャリパーに接続するようにしてますけど、私の場合はノーマルと同じように3本構成です。

え?タッチが悪くなるって?んなこたぁ〜どうでもいいんです。ノーマルっぽければ。(^_^;
そんなわけで、メッシュホースには黒いスパイラルチューブを巻いて目立たなくしてます。
フィッティングも赤と青のアルマイトが何とも定番っぽくて嫌だったので、ステンレスのフィッティングにしました。

バイク用品店でこのようなことでこだわる人は余りいないんでしょうかね。
結局ホースの長さも自分で測って注文することになりましたので、結構面倒だったです。
文末にホースの仕様などを書きますので、もし同じ様なことをしてみたい方は参考にして下さいませ。

おっと、ホースの取り付けの話でしたね。
フィッティングは必ずワッシャーを挟むようにします。だから、普通の所は2枚、2本のホースが共締めされる所は3枚のワッシャーが必要になりますね。

色々なメンテ本にも書かれていますが、ワッシャーは使い捨てになります。再利用出来ないので、ワッシャーは数枚予備で準備しておきましょう。
そうそう、アルミのフィッティングならアルミワッシャーですが、ステンレスの場合は銅ワッシャーになりますのでちょっとだけ注意。

ワッシャーやバンジョーボルト、フィッティングには小さなゴミが付いてもフルードが漏れる原因になりますので取り付けの際は十分注意します。まずは手で、バンジョーボルトを締めてから、工具を使って締め込むのですが、力を入れすぎるとアッという間にバンジョーボルトがねじ切れます。
例えば、こんな感じ・・・(爆)

見事にねじ切った
ステンレスバンジョー(/_;)

これはホースが分岐するセパレーターの部分のダブルのバンジョーボルトです。
トルクレンチで指示通りの20Nm(2.04kg・m)にしたのだが・・・元々私のトルクレンチは大きいトルクレンチなもんですから、このトルクって最弱の設定に近いんですよ。
たぶん、トルクレンチの誤差が出たのかなぁ・・・
だから、バンジョーボルトを締めるならもっと小さいサイズの精密なトルクレンチが必要ってことですね。(/_;)

しかし、友人と一緒に作業しておりまして、彼が予備のバンジョーを持っていたので何とか作業は続行できました。(念のため、バンジョーボルトも予備を持っていた方がいいね。)
一度バンジョーをねじ切っちゃうと恐怖心が生まれてしまって、残りのバンジョーは全部友人にお願いしちゃいました。(^_^;


組上がったら、フルードを入れてエア抜き作業。
何も入っていないホースからのエア抜き作業って結構大変だと聞いていたので、秘密兵器を導入してのエア抜き作業。

シャンプーなどでポンプ型の徳用サイズって有りますよね。そのポンプを利用してエア抜きしました。
市販でもエア抜き用器具として5000円くらいの製品が出てますけど、そんな滅多にエア抜きなんてしないから、この程度のもので十分。

作り方は何も無し。使い終わったシャンプーのポンプを取り出して、その管にビニールチューブを接続して、キャリパーのブリードバルブにビニールチューブをつなぐだけ。
あとは、マスターシリンダーのふたを開けておき、ブリードバルブを開いてポンプをスコスコ動かすのみ。

シャンプーのポンプで吸引
フルードは容器へ
簡単にエア抜きが出来ます

この時、ブレーキレバーは握る必要有りません。しばらくポンプを動かしていると徐々にフルードがビニールチューブから出てくるのがわかります。
(定期的にマスターシリンダーを覗いてフルードが残っているかを確認して足りなくなる前にフルードを継ぎ足しておきます)

これは非常に楽な方法でした。片方のキャリパーからエアを抜くのに10分かかってません。
ただし、これは大ざっぱにエアを抜く方法ですね。
大体抜けたところでホースを揺すったりキャリパーを軽く叩いてホースの内壁にへばりついている気泡などを抜いてあげなければいけません。
そんなときはに関してはこのポンプを使うよりも普通のエア抜きの方法が確実だと思います。
詳しくは市販のメンテ本でも見て下さい。

エア抜きが終わったらマスターシリンダーのふたを閉めて作業完了。

・・・と、思っていたのだが・・・翌日になってバンジョーボルト周辺を指でなぞってやったところ、片方のキャリパーのバンジョーからほんの少しフルードが滲んでました。
ちょっと増し締めして翌日も観察。やっぱり滲みます。

やむを得ず、一度外してキャリパーの口の所をオイルストーンで軽くならして再度組立。
今度は大丈夫。漏れが止まりました。
どうやら、キャリパーの口の部分に凹凸があったようです。

キャリパーやホースを交換した後は数日に渡ってフルードの漏れ確認をしておくのが良いですね。

取り付け完了!

いかがなもんでしょう?ゴールドなキャリパーサポート。
光の加減でと表面加工の違いがあるのでどうしても色合いが変わってしまいますが、いまご覧のモニターからちょっと離れて目を細めてみて下さい。
・・・ほぉら、なんか6ポッドキャリパーが付いているように見えるでしょ?(;_; )( ;_;)見えへん、見えへん

99年1月10日作業

ノーマルホース・・マスター=セパレーター  約33cmフィッティング角度(0度=20度)
          
セパレーター=キャリパー約44cm
フィッティング角度(20度=20度)
特注ホース・・・・・マスター=セパレーター   40cm 
フィッティング角度(20度=20度)
           
セパレーター=キャリパー 50cm 
フィッティング角度(20度=20度)

※実際に取り付けてみたところ特注ホースの長さがちょっと長すぎたようです。あと2〜3センチ位短い方がいいと思います。

 

さて、フロントブレーキを交換したのは良いのですが、ちょっとサポートのボルトが銀色で目立ちますよね。
本当はここも金色にしたかったのですが、力の掛かるところですから、アルミボルトというわけにはいきません。
そこで、ボルトキャップを装着してみました。(^_^;

取り付け前 取り付け後

99年5月22日 作業

ボルトキャップ 2000円也(4コ)


[Back] [Next]


[RETURN]