カスキは東フィンランドのカレリア地方、ピエリスヤルヴィで生まれました。湖と森林に囲まれた自然豊かなこの土地で教会オルガニストであった父に育てられ、やがてヘルシンキへ出てメラルティンやシベリウス、パルムグレンに師事し作曲を学びました。
とても繊細で控えめな性格で、小さな村から出てきた青年にとって都会ヘルシンキは驚くことばかりで、田舎では自然にあった卵やチーズが、ヘルシンキではお金を払わなければ手に入らないことも知らなかったそうです。生活費を切り詰めながら勉学に励み、シベリウスの薦めでベルリンへ留学しましたが、第1次世界大戦によって帰国を強いられ、その後はヘルシンキ音楽院でピアノや歌を教えて生活費を得ながら、創作は主にピアノ曲や歌曲などの小品が中心となっていきました。
そして、師シベリウスが亡くなった1957年9月20日その同日に、カスキも72歳の生涯を閉じることとなりました。
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