今日は、ヴァイオリン・ソナタの傑作で知られるセザール・フランク(1822.12.10〜1890.11.8)の200回目の誕生日です。
フランクはベルギー リエージュ出身の作曲家・オルガニストです。銀行家の父親は、フランクを世界で活躍する神童ピアニストに育てるべく、7歳でリエージュ王立音楽院に入学させ、音楽の英才教育を受けさせました。11歳で卒業するとすぐにデビュー・リサイタルを開き、生地ベルギーにピアノ奏者としてフランクの名を広めていきました。
翌年にはパリ・デビューを目指して一家でパリへ移住。14歳でパリ音楽院に入学し、ピアノ、オルガン、作曲を学び、それぞれ優秀な成績を修めますが、一刻も早くプロとしてデビューさせたかった父によって退学させられ、ベルギーに戻って演奏活動を始めます。しかし、コンサートは必ずしも成功だったわけではなく、父との関係は悪化。2年後には再びパリへ拠点を移し、父親と決別し、ピアノ教師や教会オルガニストの職に就きながら生活費を稼ぎ、宗教的作品を中心に創作活動を行いました。
1872年、50歳でパリ音楽院オルガン科の教授に任命され、ショーソン、デュパルク、ピエルネらの師となります。晩年には国民音楽協会における発表など、多くの傑作が生まれました。
フランクのピアノ作品は僅かしかありませんが、晩年に書かれた「前奏曲・コラールとフーガ」は、音域の広い重厚な和音の響きと、神々しく崇高な旋律美に圧倒される傑作です。