車輌作製記 〜小田急5200形編(その4)〜 |
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2011/12/23 Update 車体の色さしやインレタ類の転写が完了したので、全体をクリアーコートしました。塗料はオーソドックスにGM44番を使用。その後、屋根以外の車体全体をマスキングして屋根の塗装をします。その前に、デカールを使っているodakyuブランドマークの部分のみ、紙とマスキングテープで保護しました。クリアー塗装しているので基本的には大丈夫ですが、マスキングテープを直に貼る事によって、デカールが剥がされるのを防ぐためです。過去に痛い目にあったことがあるので…。さらにデカールは事前にMR.マークセッターでしっかりと密着させています。
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屋根板の塗装もオーソドックスにGM9(ねずみ色1号)で塗装しました。実車だともっと薄いグレーのようですが、車体が白なので、コントラストがなくボケた感じになりそうなので、いつもこの色で塗ってしまいます。この辺は実車どおりにやるかどうかは好み問題でしょうか。
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次にクーラーの塗装に着手。こちらはGM14(灰色9号)で塗装しました。画像のように割り箸の両面に両面テープで一輌分(5基)ずつ、貼り付けて塗装しました。ちょうど、割り箸の割れ目が凹んでいるため、クーラーの凸部がここに収まる感じになります。クーラーを塗装するには割り箸が持ってこいと言ったところでしょうか。 |
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車体、屋根関係の塗装が大体終了したので、床下の加工に入ります。まずは先頭車の床板加工から。いつもの治具と糸鋸を使用して集電用のくり貫きを作ります。 今回はスカートにTAVASA製を使う予定なので、スカートに付属の説明書どおりに先頭部分を加工しておく必要があります。左がクハ5270用(TNカプラー用)、右がクハ5570用(ダミーカプラー用)です。説明書はTNカプラーへの交換が前提として書かれているのですが、先頭部分から13mmカットするように指示しています。但し、13mmカットしてしまうと集電用のくり貫に干渉してしまうので、9mm程度のカットにとどめました。画像の様に中央部を少し削ればTNカプラーの装着OKです。また、非TNの右側のクハ5570用も先端から5mm程度でカットして0.8mmの段差をつくっておきます。 |
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次に客室側にも少々加工を…。と言っても、残念ながら車内を作り込むわけではないです。このキット、設計が古く説明書どおりにウエイトを床板に載せようとしても床板側の幅が狭く入りません。無理やり入れると入りますが、床板上面が外側に広がってしまい、そのまま床下機器を取り付けると床下機器が車体に比べて引っ込んだ形になってしまいます。 と言うことで無理をせず、本来ウエイトを設置する部分を1mm厚のプラ板で塞ぎ、その上にウエイトをゴム系接着剤で接着しました。ウエイトの位置が上に上がるので、車内を作り込みたい人は別の方法を検討する必要がありますかね。
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非TNのクハ5570用の床下ですが、画像のようにダミーカプラーを実装するために0.8mmのプラ板でかさ上げしておきます。ダミーカプラーは京王6000形用のものを使用しました。これでダミーカプラーにTAVASAスカートを装着することができます。 床下機器については、ギャラリー等で公開予定ですので作製記では省略します。床板、床下は全て黒で塗装しました。
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TNカプラーを装着したクハ5270とダミーカプラーを装着したクハ5570です。 運転先側のワイパーですが、少々大きすぎたので後で別のものに交換しています。 |
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次に窓セルを貼り付けます。客窓類は付属の塩ビシートをゴム系接着剤で接着しましたが、客扉の窓は一手間かけました。odakyuブランドマークを使用した湘南電車の「小田急5000/5200形グレードアップパーツセット」には、扉窓の「戸閉め注意」の丸マークも付属しており(しかも現行のグレー色仕様)、是非ともこれを使用してみたいと考えたのです。インレタなら塩ビシートに転写して終わりだったのですが、デカールのため変色や外力からの保護を考えるとクリアー塗装は必須となり、わざわざ透明プラ板を使用しました。塩ビシートには塗装厳禁のため! 塗装する事になると、車体装着前にマークを位置決めする必要があるので、位置決め治具をつくってみました。画像は位置決め治具の上に透明プラ板を敷いて、爪楊枝を使ってデカールを転写しているところです。 |
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位置決め&転写するのは、2(ヶ)×8(箇所)×6(両)=96箇所にもなりますが、治具を使って案外短時間でできました。現行仕様は窓中心より若干、下側の位置になります。位置決め治具は一応、こちらに用意しました。先頭車と中間車では、上下方向の窓セルガイドと窓の位置が微妙にずれているので、別設計にしています。また、上下方向はあまり正確ではないので、使用の際は十分に注意してください。左右方向は概ね合っていると思います。 デカールの転写が終わったら、クリアー塗装します。塗料はGM40番を使いました。くれぐれもGM44番(半光沢仕様)を使わないように…。 塗装は余白部分をサランラップの箱に貼り付けて行いました。この箱がちょうどいい大きさです。裏側には塗料が侵入しないように周囲をしっかりとマスキングしておく必要があります。 |
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扉窓を貼り付けた状態です。さり気ないアイテムですが、効果はありそう?でしょうか。 さて、車体の作製も大詰め、続いてクーラーに色指しを行いました。エナメル塗料を薄め液で薄めて流し込んでいきますが、やっぱり古い製品ですねー、小さい方のルーバーですが元の形状が若干いびつです。画像の側だと小さいルーバーの下辺が水平にはなっていません。若干、斜め形状です。こればかりは仕方が無いですね、目をつぶります。因みに反対側は比較的水平で、しかもルーバー自体の凹凸がはっきりしているので、色さしもし易かったです。反対側の画像は次ページをご覧ください。 |