車輌作製記 〜小田急5200形編(その1)〜 |
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このページでは小田急5200形の作製記を紹介します。
今回の作製における加工のポイントとしては以下です。 ・ 前面の小加工 ・ 客窓及び戸袋窓のHゴム除去 ・ ヘッドライト、テールライトの点灯化 ・ ヘッドライトをシールドビーム仕様にするために“Tavasa PX038 民鉄用前尾灯セット”に交換 ・ テールライトを“Tavasa PN032 私鉄種別標識灯 ”に交換 ・ 前面手すりを“GM NO.83-1 小田急前面手すりパーツ”及び“湘南電車 小田急2600形用グレードアップパーツ”に交換 ・ 屋根上配管のパイピング施工、屋根及び妻面に手すり類の追加
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2011/4/4〜作成開始 2011/5/11 Update ベースは黄色い箱のCPオリジナル・・・と言う訳でもなく、中身はエコノミーキットとほぼ同様です。今はなきGM海老名ビナウォーク店のオリジナルアソートセットです。床下機器に一部、1000形のものが入っており、また一部の非売品シールが追加されていました。内容を考えると、エコノミーキットを量販店で買った方が安上がりです。 6輌セットですが、4輌キットと同じ大きさの箱に入っていたため、箱が盛り上がってます。 このキットを使用して、Hゴムのない後期仕様、シールドビーム交換後の編成を作製してみたいと思います。 |
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小田急のエコノミーキットですが、古いキットでもあるので色々と問題がありますねー。その一つが前面のスタイル。正直実物と似てない・・・。同様の悩みを抱える人は多いようで、様々な加工例がネット上で公開されてます。ただ、私の技量では限界もあり・・・。 作製に着手する前から色々と考えていたのですが、一番の問題と思われるのは、前面窓の位置ではないかと。窓の位置が高すぎるので、これを低い位置に移動するだけでかなりマシにならないかと思い、窓の位置を変える改造に着手。 まずはテールライトの中央をドリルで開口して、テールライトの位置が後で分かるようにしておきます。
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そして画像のようにヘッドライトとテールライトの間を水平にカットしました。平面ではないので、かなりカットしにくいですが、定規をあててカッターで軽く何度も切込みを入れてカットします。レザーソーなどを使いたいところですが、カット幅があるので使用しませんでした。 |
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要は、前面窓の位置を下げるためにカットした部分にプラ板を挟んでみたわけです。今回は0.3mmのプラ板を挟んでみました。溶剤系の接着剤を使用して、しっかりと接着します。 ただ、当たり前ですがこのままだと全高が0.3mm高くなってしまいます。窓の下側を0.3mm縮める必要があります。
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下側を0.3mm縮めるために、画像の位置で水平にカットしました。カットした部分を適当に削って、GMオリジナルの前面と同じ高さになるように調整しました。0.3mmをぴったり削れるのならベストですが現実的に困難なので、現物あわせで少しずつ様子を見ながら削っていけばOKだと思います。 他の方法として、一番下の部分を0.3mmほど削る方法も考えましたが、小田急のこの形式には裾ぼりがあるので、側板の裾ぼりと合わなくなってしまいます。それと貫通扉下の渡り板の位置も少し上にシフトしなければならず…、この方法は断念しました。 |
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その後、継ぎ目をパテ埋めして丁寧にヤスリがけして仕上げました。手摺類はもちろん全て交換するので、ドリルで取り付け位置に開口しておきました。ヘッドライトはシールドビーム交換後のスタイルを再現するために、枠部を削って平面にしましたが、簡単な作業だと思って気が抜けたのか、穴あけの位置が若干下になってしまった為、この後プラ棒で埋めて開けなおしています。 |
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画像の左がオリジナルの前面、右側が改造後の前面です。 窓の位置が若干、下がっているのがお分かり頂けるかと思います。特に貫通扉の上部の空間を比較して頂くと分かり易いかと・・・。 箱組みして着色してみないと何とも言えないのですが、PC上で画像処理して着色してみたところ、少しは実物のイメージに近づいた?事を確認しました。 手摺類は、貫通扉両側の大型手摺はGMの手摺(絶版品)を、その他の手すりと方向幕、種別幕には湘南電車の“小田急2600形用グレードアップパーツセット”に附属のものを使用してみました。上にも書きましたが、ヘッドライトの位置が下過ぎなので後で修正しています。 前面の加工だけでだらだらと書いていますが、この改造だけでかなりの時間を要しました。この先が思いやられます。 次回の更新では箱組みまで完了の予定です。 |
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2011/8/10 Update 前面の加工が終わり、側板の加工と箱組みを進めていました。今回作製している5200形は後期仕様とするために、側板には加工すべき点が多数あります。 まずはドア窓のHゴムの除去から。この加工、今回の作業の中で最も厄介です。ドア窓のHゴムですが、Hゴムの周囲が一段窪んでいる為、ここを埋めなければならないのです。戸袋窓のように凸状に出っ張っているだけなら簡単なのですが…。 色々な方法があると思うのですが、自分にとって最もやりやすそうな溶きパテを面相筆で流し込む方法で行いました。瞬着を使い慣れている方は瞬着でどうぞ。私は苦手。 流し込んだ後、画像のように割り箸の先をノミ状に削ったものに耐水ペーパーを貼り付けた鑢で削っていきます。上側の車輌が削る前、下が削った後です。画像のように元々窪んでいた部分にパテが埋まっていればOKです。窓のすぐ下に凸状のモールドがあるので、注意深く作業してください。 |
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その他、戸袋窓のHゴムとドア開閉ランプを削ります。Hゴムも太めなので、削りにくいですね。まずは平型の彫刻刀でざっくり削り、上記の割り箸を使った鑢で仕上げました。ドア開閉ランプは画像のように車輌中央部の方向幕両側に再現するために0.4mmのドリルで開口しておきました。後で熱して伸ばしたランナーを使って、ランプを再現します。 また、画像のように方向幕はパテで埋めました。この方向幕、モールドの形状が悪く車輌間でのばらつきもあり、また付属のステッカーがうまく貼れないので、全て埋めてしまい、後で所定の位置に方向幕ステッカーを貼るだけのほうがすっきりします。 |
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更に即板の加工を…。実車は中央付近下部にドアコック栓の蓋があるのですが、キットではモールドされていません。たまたま手元にあったTAVASAのドアコック蓋(PN-459)についているテンプレートの四角穴を使用して、点検蓋を針で掘ってみました。画像の位置にテープで仮止めして針で慎重に彫っていきます。力を入れすぎるとずれてしまうので、あせらず丁寧に…。 それから画像にはありませんが、OERマークのモールドも削ってしまいましょう。巨大すぎるので、後ほどインレタで再現します。 |