車輌作製記 〜小田急5000形編〜 |
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このページでは小田急5000形の作製記を紹介します。
今回の作製における加工のポイントとしては以下です。 ・ ヘッドライト点灯に伴い、ヘッドライトを“Tavasa PN036 100W埋込形レンズ”に交換する ・ テールライト点灯に伴い、テールライトを“Tavasa PN032 私鉄種別標識灯 ”に交換する ・ 前面手すりをCPの“小田急2200/2220形手すりエッチングパーツ”に交換する ・ 中間車の屋根上配管にパイピング施工 ・ 各車輌の屋根に“Tavasa PN-027 小田急2600,5000系用 扇風機カバー”を使用する ・ 各車輌の客窓に“Tavasa PN-490 小田急2600系用窓サッシ”を使用する ・ スカートに“Tavasa PS1429-3 TNカプラー対応スカート小田急4000系他用2個”に交換する ※Tavasaのパーツ名に書いてある5000系、2600系は、正しくは5000形、2600形ですね。
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ベースはGM NO.404小田急5000(2600)形4輌編成セットを使用します。20年以上も前から発売されているエコノミーキットのロングセラーとも言える製品なので、さすがに最近の新しいキットと比べると成型なども甘く古さは隠せませんね。しかも側板はどう考えても5000形や2600形などの2段窓ではなく、9000形の1段下降窓がベースとなっており、この辺の改造も必要となります。(9000/8000形のキットは別途、別パッケージで発売されているので、側板くらいは別に作ってほしい) 従って、交換パーツも上記のように多数となってしまいます。キット本体よりも交換パーツのほうがお金がかかってしまいます。 |
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最初にすべき事は、先頭車パーツの手すり交換とライト類の穴あけになります。画像を取っていなかったため、既に箱組み後の画像を貼り付けておきますが、当然ながら箱組み前にやります。 また上記の交換パーツ欄には書いていませんが、方向幕と種別幕はCPの“小田急2200/2220プレート車輪エッチングパーツ”に付属されている方向幕各種パーツを使用しました。キットにモールドされているものは少々形が変で、特に方向幕はやたらと縦長なので、交換するとリアルになります。 それから、側板の窓加工も組み立て前に必要です。後ろに記述しておきます。 |
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屋根上配管のパイピングをします。 今回は2次車をベースにしました。(1次車、3次車も配管引き回しは同じでいいと思いますが、4次車、5次車は異なります。また3次車はクーラーのダクトが異なります。) 先に、クーラとパンタ位置、扇風機カバーの位置を決めてしまうとランボードの位置も決まるので、それから屋根板に鉛筆で配管をケガキます。妻板からパンタに入る母線は0.3mm、雨どい沿いに避雷器まで繋がる線は0.2mmの真鍮線で作成しました。ちなみに画像のパンタグラフは手元にあった仮のパンタグラフです。(PT71ではありません) |
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続いてヒューズ箱を取り付けます。ヒューズ箱もキット付属のものはあまり形がよくないので別パーツ化したほうがいいですが、パーツ交換もきりがないので、今回はやすりで削って成型して使用する事にしました。ヒューズ箱に入る配管は0.2mmの真鍮線で再現しました。ヒューズ箱には0.4mmの穴を両サイドに開けておき、配管を2本ずつ入れます。 又、この段階で扇風機カバーも取り付けました。付属の説明書に詳しい取り付け位置が書いてあるので、その通りに穴あけをしました。 |
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側板の加工について。 方向幕は形状がいびつで、そのままだと方向幕シールを貼っても形状が合わないので、パテで埋めてしまいました。最後に方向幕のシールのみを所定の位置に貼った方がすっきりします。 それと窓の加工です。窓の上端、一段下降窓のサッシをカッターで削除し、四隅を角ヤスリで直角に削ります。この作業が結構面倒で、形状もばらばらになりがちなので、気合を入れて注意深くやりましょう。とにかく削りすぎには注意を! こういう加工はツールも重要です。サイズに合ったヤスリを用意すれば作業性は各段にアップします。(私もこのために新たにヤスリを調達しました) この加工、私は組み立て前に行いますが、Webで調べてみると組み立ててから行う人もいるようです。やりやすさは好みの問題でしょう。これで車体の組み立て関連は完了。 |
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そして塗装しました。 まずは青から塗装。塗料はCPの小田急ロイヤルブルーを使用しました。この色が一番、実車に近いと思います。(但し、スプレー缶しかない) 好みにもよりますが、キット指定のGM22番小田急ブルーは青過ぎると思います。ロイヤルブルーの代用として、GM22番小田急ブルーとGM6番青22号を1対1で混ぜると、CPのロイヤルブルーに近い色になります。 青帯のマスキングにはMR.細切りマスキングシートの2mm幅を使用してみました。カットされているので、塗り分けラインがきれいに仕上がります。アイボリーはキット指定のGM21番小田急アイボリーを使用しました。(こちらはエアーブラシで塗装) 画像は、前面のみ色さしまで終わったところです |
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側板のHゴムへの色指しまで終わったら、車番とOERマークのインレタを転写し、全体をクリアー塗装します。 Hゴムへの色さしですが、戸袋窓は厚みがあるので断面をエナメル塗料のグレーで塗ってあります。Hゴムの黒が浮き立って見えるので、結構お勧めです。 クリアー塗装は、Mrの半光沢クリアーと艶消しクリアーを2対1位で調合してエアーブラシで塗装。その後、雨どい部でマスキングをして屋根をGM9番ねずみ色1号で塗装しました。 これで車体の塗装は概ね完了。Tavasaの窓サッシを取り付けていきます。このパーツ、説明書にある通り、少々カットする加工が必要です。(完全な設計ミスだと思いますが。。。) しかし、車体へ取り付けると非常にシャープな感じでいい仕上がりです。これを使用せず、キット付属の印刷窓を使用する手もありますが、古いキットなので印刷のラインがイマイチなのです。 |
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塗装が終わり、ライトレンズ類、ガラス類、各シールを貼り付けたところです。信号炎管はKATO製、無線アンテナは鉄道コレクションに入っていたものを使用しました。それと前面ガラスですが、以下のパーツがGM海老名で売っていたので使ってみました。 “南洋物産梶@小田急5000用アクリル製窓ガラスパーツ”
このパーツ、窓の大きさぴったりに切ってあるわけではなく、結局削ったりしなければならないので、最初からアクリルシートを買ってきて自分で切り出しても大して手間は変わりません。断面にゴム系接着剤を塗布し、Hゴムの面にあわせて接着します。それなりにはめ込みガラスに近い出来栄えにはなります。(実車にあわせ運転席側の下側は一部、裏から黒で塗装しました) |
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ライト基板は画像のように実装します。 ヘッドライトは通常は左側のみが点灯するので、ヘッドライト側の光ファイバーも一本のみです。ヘッドライトレンズとの接続は、プラ角材でガイドを作製して接続。テールライトは3mm角材に穴を開け、テールライトレンズと光ファイバーを接続しています。 ヘッドライト基板は屋根板裏面に厚手の両面テープで固定。 |
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完成です。 ワイパーには銀河N-039(助手席側)、N-040(運転席側)を使用しました。 完成車輌の展示はこちらのギャラリーにも載せています。 |