車輌作製記 〜115系初期型編〜 |
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このページでは115系初期型(山スカ)の作製記を紹介します。 既に3両編成の115系300番台を作成済みであり、これと併結し6輌編成化するのが目的です。
今回の作製における加工ポイントとしては、いかになります。 ・ 先頭車前面の手すり類を“Tavasa PN-470 113,165系手すり”に交換する ・ 先頭車の切り継ぎによるクモハ115の作成 ・ 中間車となる800番台の屋根板切り継ぎと配管のパイピング |
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ベースはGM NO.413 JR111(115)系初期型4輌編成セットです。 板状キットのエコノミーキットで、設計も古いようであり、説明書には「一度仮組みすることをお勧めします」と書かれています。少々手ごわいか? |
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まず、中間車の低屋根部を作成しました。低屋根部分は101系キットに付属する低屋根部品を使用するのが定番ですが、いざやってみてとんでもない事に気がつきました。なんと、屋根のRが全く違います。101系の方が屋根が高くRが大きいのです。(実車でもやはりそうなのでしょうか?) 仕方がないので、屋根を削る事に。。。少しでも削る労力を減らすために、切り継ぎポイントを変更。即ち、低屋根部品をぎりぎりまで切り詰めた上で、115系の屋根のRに合うように削っていきました。大体Rがそろったら接着し、パテ盛り&整形しました。簡単そうに書いていますが、削る作業を整形作業は結構大変で、何度も調整を繰り返しています。 をれから配管は引き回しが異なるので全て削り、後でパイピングで再現します。又、ランボードも101系よりも長さが短いので、両端の台座は削ってしまいました。 |
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次にクハに切り継ぎによるクモハの作製について。 切り継ぎ部分ですが、クハのトイレ部分を客窓パーツ(24番)に交換するのが定番だと思いますが、この部分で切り継ぐとドア付近のサボが失われてしまうので、今回は中間車の即板に乗務員ドア付近のパーツ(23番)を切り継ぎました(画像中央)。但し、サハを加えた4輌を作製したいならば、やはり24番を切り継ぐべきでしょう。 前面手すり類はモールドを削り、0.3mmの穴を開けて取り付けます。テールライト付近の手すりと下側のステップ類、方向幕横の手すりは塗り分け時、邪魔になるのでこの段階では接着しません。貫通扉周辺と渡り板には“Tavasa PN-412 新型国電用パーツセットB”を使用し、ジャンパー栓も別パーツかする為全て削りました。又、各車輌のルーバーは全て削り、“Tavasa PN-444 103系用側面グリル”に交換しました。 |
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箱組みが終わったら中間車の配管をパイピングします。今回は、“富士川車輌工業 FT-H013 配管治具ステッカー115系800番台”を使用しました。屋根板に貼り付けて、穴あけと真鍮線の折り曲げをすればよく、非常に作業は楽でした。母線には0.3mmの真鍮線を、作用管には0.2mmの真鍮線を使用し、それぞれを割りピンで固定。パンタ台座には“BONA P-108 パンタ台座”を使用しています。避雷器台座は0.3mmのプラ板で作製しました。 この段階でランボードも配管治具ステッカーの寸法を元に切り詰めた後、接着しました。 又、画像にはありませんが、先頭車の先頭部、屋根上の手すり類も配管治具ステッカーを使用して取り付けました。 |
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ここまで出来たら塗装に入ります。塗装にはエアーブラシを使用しています。 まず全体をGM7番の青15号で塗装しました。次にマスキングしますが、上側の塗り分けラインはキット指定通りにスカ色の場合は雨どい上端から1.5mmの位置になります。ここで雨どいの幅ノギスで測ってみたところ大体0.5mm程度だったので、1mmのテープを雨どいの下側にあわせて貼りました。この方が正確にマスキングができ、直線も出やすくなると思います。又、前面上側のマスキングはおでこ部分の傾斜があり、曲がってしまいがちです。この部分は少し太めのマスキングテープを使用する事で、テープ自体が変形しにくくなり直線が出やすくなります。 |
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この後、Hゴムや靴ヅリへの色指しと、車番(GM)と所属表記(KISHA)のインレタを転写し、JRマーク(デカール)を貼ってから全体をクリアーコートしました。クリアーコートはいつも通り、ミスターカラーのスーパークリアー半光沢とスーパークリアー艶消しを2対1で調合したものをエアブラシで塗装しています。その後、車体をマスキングして屋根を塗装。屋根自体はGM35番ダークグレーで、ベンチレーターはGM9番ねずみ色1号で塗装しました。0番台の先頭部の屋根の塗り分けラインは、屋根板と前面パーツ境目よりも少し後ろになります(画像右)。 ここまで出来たら手すり類を全て取り付け、クモハ115にはジャンパー栓“トレジャータウン TTP107C 113/115系用ジャンパー栓”を取り付けました。このクモハ115(0番台)はクハ115(300番台)との連結面になるので、0番台のジャンパー栓はホースなしを使用しています(300番台にはホース付を使用しました)。 |
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800番台の配管周りを塗装したものです。母線、パンタ台座はGM14番 灰色9号で、空気作用管は黒で塗り分けました。メリハリがついて結構いい感じに仕上がりました。 |
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次にガラス類を取り付けます。前面ガラスは隙間が少なく、説明書どおりに取り付けると塗装したHゴムがはげたりするので、3分割してそれぞれ裏から接着しました。 側面のガラスサッシ類は面相筆でGM8番銀色を塗っています。色さし関係はTAMIYAのエナメル塗料を使用することが多いのですが、この部分はクリアーコートしないので、はげ易いエナメル塗料だと心配です。 クハのトイレ窓は裏から白で塗装しました。 |
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そしてライト類を取り付け後、ライト基板を実装します。ライト類と光ファイバーの結線には、3mmのプラ棒を適当に切り出しておき、1mmのドリルで穴を開けたものを使用しています(画像、白の部分)。この後、光漏れしないように艶消し黒で塗装します。又、ライト基板自体は屋根裏に厚手の両面テープで貼り付けました。 |
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試しに光らせてみるとこんな感じです。 ライト基板のLED部分をまだ艶消し黒で着色していないので、光漏れがすごいですが、ライトまで光が到達していることは確認できました。 |
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スカートですが、キット付属品はあまりにも格好悪いので、KATO製のものを無理やり取り付けました。クハの連結器自体はキット付属のスカートから切り出して使用しています(クモハはTNカプラーを使用)。 信号炎管は銀河N-091を防護無線アンテナは台座部分のみを銀河N-088、アンテナ本体はTomixの分別パーツを使用しました。 ワイパーは銀河N-039(助手席側)、N-040(運転席側)を使用しました。 それから、今回は冷改車としてAU75Gを使ってみましたが(手元にあったKATO製を使用)、GMのAU75Gは屋根のRが異なるので、浮いてしまいます。101系の屋根Rに合わせているようです。使用される方は注意してください。 これにて完成です。 |